15話 ページ17
それにしても、チャールズさんには大変感謝だ。
林檎は言わずもがな私の大好物。
冒険者になって収入を得たときから林檎を購入することはよくあったが、ドリンクとして味わうことはなかった。
「しかし、そんなに美味しそうに飲んでくれるとはな。
ディルック様も喜ぶだろうよ。」
「ディルック、様？」
「おいおい、ディルック様を知らねぇのか？」
ちらりとガイアを見ても、こくりと午後の死を飲んでおり、到底彼の口からは何も答えてくれそうにない。
「…名の知れた人ですか？」
「有名も何も…、アカツキワイナリーの現オーナーだぞ？モンドの酒造権の大半を握ってるお方だ。このモンドでディルック様を知らない人はいないだろうよ。」
呆れながらチャールズは下を指さして、「ここだって、ディルック様の管轄だ。」
アカツキワイナリー…。確か今日読んだ本の酒造業の欄で大きく取り上げられていたな…。
モンドの酒はテイワットでも非常に高く評価され、各国では高値で取り引きされるのが当たり前だとも聞いたことがあるから、『ディルック』という人はどんでもないお金持ちであることが軽く想像できる。
ん、待って待って…。
「じゃあ、その、ディルック様が、さっきまでここに居たんですか…？」
「ああ。だからそう言ってるだろ。」
「うっわぁ」
開いた口が塞がらない。
どんな人なんだろう。
私の想像では謎の毛皮とかを羽織って、孔雀の扇持って、モラをばら撒き、傲慢に振る舞う小太りのおじさん…というのが限界だ。フハハと高笑いしてそうだ。
正直、お金持ちとは関わりたくないのもあるので、今ここにいなくて一安心だ。
しかし、お金持ちがこんな一般の客が来る酒屋まで一体何しに来ていたんだろう。
よっぽどの問題でもあったのだろうか。
すぐに生まれた疑問はチャールズの口から自然と答えが導かれた。
「これも知らないだろうから言っとくが、…ディルック様はたまにここでバーテンダーをやってるんだ。」
「…ガイアさん？」
私は穴が開くほどガイアをガン見する。どうしてこんなに大切な前置きを教えてくれなかったんだ。
「なんて言ったってここはテイワットでも有名な酒場なんだ。―モンドならではの特色を見て学べる観光地として正にうってつけの場所だろ？」
なんて屁理屈だ。
それっぽい感じで私のリクエストに答えましたよムーブを噛ましているが、適当なことを言わないでいただきたい。
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沙稀乃(プロフ) - Dorothyさん» こちらこそ、読んでいただきありがとうございます！！とっっても嬉しいです！！また、ネタが降りてきたら、第二部みたいなのを一気出しをしますので、その時はよろしくお願いします！！(*^^*) (11月26日 12時) (
レス) id: 5e2cd7ca09 (このIDを非表示/違反報告)
Dorothy(プロフ) - 推し×ヤンデレ大変誠にありがとうございます、毎秒更新楽しみにしております最高 (11月25日 21時) (レス) @page26 id: 7168971a27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙稀乃 | 作成日時：2023年11月24日 17時
