14話 ページ16
常連のような親しみのある喋りに感嘆としていると、バーテンダーがこちらを向いて手に胸を当て私に挨拶してくれた。
「そうか。モンドへようこそ、お嬢ちゃん。」
「あ、えっと、…よろしく、お願いします。」
私のぎこちない挨拶でも、チャールズは微笑んでくれた。
悪い人ではなさそうだ。
「一番のおすすめは、そうだな。アップルサイダーはどうだ？少し前から出し始めたばかりだが、飲み口がさっぱりしていて、酒呑みの奴らにも最後のシメに良いと評判なんだ。他にもー」
「それにします。」
アップルというとても美味しそうな単語に私はチャールズの言葉を遮って注文してしまう。
「早速決まったか。じゃあ、俺は"午後の死"を。」
ガイアが名前からしてかなりアルコール度数の高そうなお酒を平然と頼んでいた。
この人お酒強いのか。
いや、そもそもそうじゃなければ、ここにつれてくる筈がないか。
「ディルックの旦那はどうしたんだ？今日はここにいると思っていたんだが。」
「ディルック様か？
ああ、ほんの少し前までここにいたよ。でも、あっちで酒を飲んでた客の話を聞くなり血相を変えて出ていったんだ。…お前たちとは丁度入れ違いでな。
なんだ、ディルック様に用があったのか？」
「いや、なに少し気になっただけさ。」
ガイアとチャールズは私の入る余地のない会話をしている。
『でぃるっくのだんな』
そういえば、代理団長のジンからディルックという男についてと聞かれたが、もしかして…あの人と同一人物なのだろうか。
しかし、チャールズの話し方ではまるで目上の人みたい――？
コト…ッとグラスが目の前に差し出される。
「どうぞ、お嬢ちゃん。」
「わぁ…！」
酒ではないけれど、とても綺麗な見目に自然と口角があがる。
「ありがとうございます。」
ちょうど隣にいたガイアのところにも頼んだものがきたらしい。
これが、リンゴジュースというやつか。
恐る恐る口にいれると、私は頬に手を添えてにやけてしまう。
流石モンド。一口目から最高級のリンゴジュースだと確信した私は大事に飲むことを決心する。
私がちょびちょび飲んでいると、横から「今から酒に変更してもいいんだぞ？」とガイアが聞いてくる。
酒を飲むのは苦手だと言ったのに、なぜか伝わってない。
「美味しいですよ。…飲みます？」
格別のリンゴジュースに頬が緩んでしまう私に、ガイアはもう何も言うつもりはないらしい。
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沙稀乃(プロフ) - Dorothyさん» こちらこそ、読んでいただきありがとうございます！！とっっても嬉しいです！！また、ネタが降りてきたら、第二部みたいなのを一気出しをしますので、その時はよろしくお願いします！！(*^^*) (11月26日 12時) (
レス) id: 5e2cd7ca09 (このIDを非表示/違反報告)
Dorothy(プロフ) - 推し×ヤンデレ大変誠にありがとうございます、毎秒更新楽しみにしております最高 (11月25日 21時) (レス) @page26 id: 7168971a27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙稀乃 | 作成日時：2023年11月24日 17時
