今明かされる衝撃の事実……? 空夜 ページ42
夕日がほとんど沈んで、夜の帳が下り始めた頃。霧の湖の中心に佇む紅魔館で、空夜は今世紀最大級の衝撃を受けていた。
「お嬢様、すみません……もう一度言って頂いてもよろしいですか……?」
「ええ、だから、アカネは私の親戚の子よ。ねぇ、アカネ」
「うんそうだね。僕とレミィは前に何度か会ってるし。メイドさん、ちょっと水を頂けますか」
夕食(吸血鬼視点なら朝食)をとりながら、平然とした顔で語るレミリアと紅音。空夜とて能力によって知らなかった訳では無いが、こうして目の前で証明されると衝撃的だったりするのだ。紅音は咲夜から水を受け取ると、「ありがとうございます、メイドさん。あなた少し芹亜に似てますね」と微笑む。芹亜?と首を傾げる咲夜に、空夜は紅音の事情をこっそりと耳打ちした。
「わあ、この料理美味しい。レミィ、これって誰が作ってるの?」
「これは咲夜ね。今しがたアカネに水を出したメイドよ」
「咲夜さんって言うんですね。芹亜とは仲が良いんですか?」
まさか双子の妹です、とは言えず、「ええ、まあ、そんなところです」と曖昧に微笑む咲夜。紅音は機嫌よく食事をしていて、空夜に度々話しかけてくるが、大体はレミリアと談笑しながら食事を楽しんでいるようだ。異変の時のどこかズレているような雰囲気とは一転して、普通の少年のような表情になっている。空夜は紅音の不安定さと多面性を実感して、それに付きまとわれている自分のこれからの気苦労を察すると少し気分が重くなった。
「ご馳走様でした。でも、知らなかったなぁ。芹亜がレミィと知り合いだったなんて」
「ええ、というか……空夜は
レミリアが何の気なしにした発言に、空夜は軽く動揺した。紅音は空夜を皆川芹亜だと思い込んでいる。レミリアの発言はそれを否定するものであり、紅音が異変の時のように激しく動揺する事は想像するに堅くない。だが、
「へえ、じゃあこの芹亜は芹亜本人じゃないんだ。生まれ変わりかそっくりさんみたいなもの……まあ、そんな事もあるよね。あ、そうだレミィ、良い感じの空き部屋ってないかな。しばらくここに泊まっていきたいんだけど」
紅音は案外あっさりと受け入れた。
少し肩透かしを食らったような気分の空夜だが、大事にならないならばその方が良い。これから自分はこの少年に何度動揺させられるのだろうか、と嘆息しながら、空夜は空き部屋へと紅音を案内していた。
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うp主こと東方好き死神まお(別アカ) - さっきさん» ありがとうございます! (2022年8月19日 13時) (レス) id: d45d880fd4 (このIDを非表示/違反報告)
さっき(プロフ) - 更新しました!あと、お話がいっぱいなので新しく作っておきます! (2022年8月19日 13時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
さっき(プロフ) - 更新します! (2022年8月19日 12時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 更新しました! (2022年8月19日 12時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 更新します! (2022年8月19日 12時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サナティ x他5人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/
作成日時:2022年8月6日 9時