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どうして・・・・・・。 Aから発せられた言葉に
迷惑だったかな? 多少首を傾げた流翔だった。
が、聞かなかった事にして、あのね実は、 話を切り出した。
「あのね実は春山がパクられた 」
(え?? あ、あのパクられた?? って・・・・・・ )
「あぁごめん解んなかったか。 警察に捕まったんだ 」
「あっ・・・・・・ 」 小さく漏れたAの声。
パクられたと訊いて、はっきりした意味は解らなかったものの
何となく察しがついていた。
そしてキッパリ捕まったと訊かされて目の前が真っ白になりかけた時
流翔の声がAを呼んだ。
「多分少年院に行くことになると思うんだ。
だから・・・・・・ 一年半くらいかな? 帰ってこねぇの。
待っててやって欲しいとは言わねぇけどね?
多分、アイツ自分でちゃんと伝えたいと思うんだよね。
だから手紙書かせてもイイかな 」
流翔は知っている。
待つことの辛さを。
待っている間の1日、1週間、一年が、とても長い事を。
本当はAに春山の事を待っててやって欲しいと思っている。
でも、春山を連れに行く時にカシラに言われた事が頭から離れないでいた。
ーー 待っててくれると思うか? ーー
この言葉が。
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作者名:10 | 作成日時:2016年7月16日 21時