【幻想華】もう一つのﾎｯﾄﾛｰﾄﾞ

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「どんなに良い服を着て、大きな家に住んでね
欲しい物が何でも買えたとしても
今のお嬢さんは貧しいと思います 」



「貧しい? そんな筈は･･････ 」

Aの父親は目を見開いて、声を裏返した。




「僕は頭も悪いし学歴もありません。
でもね人の気持ちは解る･･････ 否、解りたいと思ってます。
僕の奥さんも言いましたけど、誰も知らない場所での生活は
今のAには酷以上の何でもないと思いますよ? 」



「Aの気持ち･･････ でもAはまだ14ですよ?
親と一緒に居るのが当たり前でしょう? 」




当たり前ね･･････ リュウジは呟き言葉を続けた。


「じゃぁ、その当たり前をしてAを東京に連れていくとしましょう。
心の貧しい大人になってしまうと思いますよ?
愛情を与える誰かが、そこには居ないじゃないですか 」




「今は居なくても、友達だってスグに出来るじゃないですか 」

少し立腹の様子で、投げる様に言葉を言い放った。




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