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section 12 ページ45

勝「こんな場所で大声で叫ぶとは、法令に異でも唱えているのか?」



後ろから明らかにお偉いさんのような格好をした人が来た



慶「お疲れ様です、勝家組長」

勝「ああ、何を騒いでいる?」

慶「その…税金のことで少々。彼らの世話をしているというのに、恩を仇で返されまして」

ハ「何が世話だ!こんなの横領だ、必ず慎介(しんすけ)様にもこのことを知らせてやる!」

勝「ほぅ?勘定奉行様の名を直接呼ぶとは。ふん、よそ者はこれだから規則というものを知らない。
  この商人共を連れて行け!何か言いたいことがあるのなら奉行府で話してもらおう」

パ「まずい…このままじゃ…」



奉行府に連れて行かれて身分でも調べられでもしたら…


かなりマズイかも…



ト「はぁ…まったく皆さん、そんなに深刻にならなくても。何か相談したことがあるのなら、お酒でも飲みながらに
  しませんか」

『!』



トーマ…!


うぅ…やっぱり、持つべきものは友だね…(´;ω;`)



慶「誰だお前?誰がお前なんかと酒を飲むか」

パ「ここの顔役だぞ!」

『パイモン、普通に考えて…』

蛍「彼らの前では通用しない…」

ト「私の名刺をどうぞ…」

勝「ほう?これは…社奉行(しゃぶぎょう)の者か?」

ト「シーッ…」

勝「ふん、ここは勘定奉行の縄張りだ。いくら社奉行の権能が高かろうと、離島のことに手を出す資格はない」

ト「その通りですが、ここは我々のお嬢様の顔に免じていただきたく…お二方も、将軍様にお渡しされる上奏の中で…
  ご自身の名前を見たくないでしょう?」



トーマはなぜか声の音量を下げる

自分が社奉行の人間だということを知られたくないのだろうか…っていうか、



社奉行って何?



そして手には折り畳まれた扇子…のようなものを持っている



勝「その扇子は…白鷺の姫君?…貴家の令嬢に御足労させるつもりはない。我々も余計なことは御免だ。
  すべて忘れよう」

慶「勝家組長、しかし…」

勝「いくぞ!」

ト「いつか日を改めてお食事でも。その際は私の奢りですので、お二方ともどうかご遠慮なく」



すると2人は無視して足速に去って行った



ト「うーん…無視された。はぁ、人付き合いに影響が出ることはしたくなかったんだけど…」

久「ありがとうございます、トーマさん。しかし…我々のせいであなたと勘定奉行の間に亀裂が…」

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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2022年9月14日 21時

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