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ｳﾞｪ「モンド…モンドのことを言ってるのか？」
ヴェルナーにセシリアの花をあげて、つい最近のモンドの話をする
すると、泣きそうな顔になりながら、話してくれる
ｳﾞｪ「…っ！お前らの口からモンドのことが聞けるなんて。前に帰ったのはいつのことだったか、それすらも
忘れちまった…なつかしい…モンド城の雰囲気…」
蛍「風神のご加護があらんことを」
『風の導くままに』
ｳﾞｪ「故郷に…はぁ、帰りたい…自由の都へ…」
パ「効果があるみたいだぞ…」
ｳﾞｪ「ゴホンッ…感情を揺さぶろうたってそうはいかないからな」
蛍「目をつぶって…」
ｳﾞｪ「あ？今度は何だ？」
パ「いいから、目をつぶれって」
『聞いて、懐かしいあの音を…』
ｳﾞｪ「…波の音か？」
蛍「中原のもつ焼き、安くて美味しい！」
ｳﾞｪ「あっ！璃月港！俺の目の前に、波の音が、客引きの声が、璃月港の姿が浮かんでくる！」
『往古来今…』
ｳﾞｪ「雹灯だ！海灯祭だ！雹灯が昇っていくのが見えるぞ！」
パ「ぷっ、想像力が豊かすぎると言うべきか…璃月港のことが懐かしすぎるのか…」
ｳﾞｪ「はぁ…璃月、璃月よ…」
さっきの大きな態度とは裏腹に、弱々しい声色でどこか懐かしむような雰囲気になった
そして少し持っていた「霓裳花」を渡し、璃月の話をする
まあ、この「霓裳花」にはあんまりいい思い出、ないんだけどね…ﾊﾊ
ｳﾞｪ「これは…もういい…もう思い出させるな、俺の心はもう…」
蛍「あなたと同じ境遇の人が大勢いる」
『あなたを助けたことがある人もいる』
ｳﾞｪ「万国商会の人たちか。確かに…みんな俺と同じく故郷を離れた者たちだ。
俺はいつも、夜の海辺に来ては波の音を聞いてる。ふるさとから届いた音だと思いながらな。
そんな時、いつも商会のヤツらがやって来る、でも俺は顔を隠しながら離れるしかなかった…はぁ、
気晴らしにあいつらと一緒に話がしたいと何度思ったことか。俺だって、愚痴をこぼし合いたかった」
パ「じゃあ、どうして…」
ｳﾞｪ「あいつらは心が強い。拠り所のなかった人たちが、一致団結して生きていくすべを探してるんだ…
そんな真似、俺にはできない…
少しの利益と約束だけで、俺は…ヤツらの言いなりになっちまった…ふるさとの顔に泥を塗っちまった…」
蛍「「ヤツら」って？」
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作者名：ゆっきーぷ | 作成日時：2022年9月14日 21時
