原神〜2人の姫と1人の王子〜 VI (ページ17)

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すると、みんなびっくりしたような顔でこちらを見ている

それに気づいたAが顔を真っ赤にして急いで私の上から退く

『ごっ、ごめん！ついはしゃいじゃって…///』

蛍「ははっ、いいよ別に。久しぶりのハグで嬉しかったし」

私は尻もちをついたお尻と膝の砂をパンパンとはらう

そしてみんなが注目しているので、場所を変えようと言って会場の外へ出た

『本当にごめん…』

蛍「いいよ、本当に気にしてないから」

『本当？』

蛍「本当(^ ^)」

『よかったー……それで？決勝戦の人はどんな人なの？準決勝で戦った人とそんな話をしてたでしょ？』

蛍「え？聞いてたの？」

『うん、ティートが聞いてたのを私に教えてくれたの』

蛍「へぇー、ティートってそんなこともできるんだ」

『うん！便利でしょ？』

蛍「本当にね(笑)」

“コレッ！！便利とはなんじゃ、便利とは！！”

『わっ！！』

Aがびっくりして背筋がピンとなる

ティートの念波が聞こえない私たちはAのいきなりの行動に顔を見合わせる

『びっ、びっくりした〜、もしかして…聞いてたの？』

“当たり前じゃろう、お主の目は妾の目、お主の口は妾の口、お主の鼻は妾の鼻、お主の耳は妾の耳じゃ。
　全て妾も聞こえておる”

『ご、ごめんね。もう便利なんて言わないから、寝ててくれる？』

“まったく、人の睡眠を邪魔しおって…”

『ﾎﾞｿティートって別に人じゃないでしょ』

“聞こえておるぞ！！”

『何も言ってないよ(^^)、おやすみなさい』

“はぁ…まったく”

すると、Aはホッと一息つく

『ごめんね、ティートが怒っちゃって…』

蛍「解決した？」

『うん、解決した』

パ「それで、決勝戦の相手のことだけど…とてつもなく「速い」ってこと以外分からないんだ。だから聴き込みに
　行こうぜ？蛍が全力を出さないとまずいかもしれないぞ」

会場付近にいた、雲おじさんに話を聞く

雲「君か。はははっ、勝負は見させてもらったよ、見事だった！俺は三回戦で終わったよ。
　はぁ、惜しかったな、せめてもう一戦くらいできたら…」

パ「決勝戦は誰が進んだか知ってるか？」

雲「俺を負かした人だよ。凄かったぜ。とてつもなく俊敏で、人の隙を突くのが上手かった。少し隙を見せた
　だけで、次に瞬間地面に倒されてたよ。
　俺の体格は力比べなら負けないんだが、俊敏さとなるとどうにもならない」