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section 2 ページ9

———ううん、それが良くなかったの


『どうして?』


———だって、20歳は大人でしょ?大人になれば力の大きさや、自分の立場のついて理解できるから。
  でも、子供のうちだと何も分からないまま力を使うかもしれない…だからこうやって村の牢屋に閉じ込め
  られちゃうの…


『!…』


———それで20歳になるまで出してもらえないんだって…ご飯とかはもらえるけど…ちょっとだけだからお腹
  すいちゃって…


『……可哀想に…』


———え?


『どうしてあなたみたいな小さな子がそんな大きなことを背負わなきゃいけないの…』


———…そんなことを言うなんて、あなたも変わってるのね……でも、あなたも同じよ



『えっ?』



———私は「アクアマリン」の宝石眼の持ち主なの


『!?』


———あなたは太陽の宝石眼の持ち主でしょ?


『!』


———その顔は図星見たいね。でも私がそうのように、あなたも記憶を思い出したら、他人に迷惑がかかってしまう
  わ。それを承知してるの?


『えっ?』


———20になれば信託を受ける…それまでに蘇りし記憶は、その力は世界の脅威にならん…
  こんな言葉聞いたことない?


『ない…けど…』


———あなたのいる時代には伝統がないのかしら…まあ、私はどこで生まれるか分からないもの。この子の時代は
  偶然村に集中しただけ


『……?』


———記憶を思い出せば、親族に余計な負担がかかるのよ。せいぜい思い出さないことね。



女の子はさっきと一変し、お嬢様のような口調でスクッと立ち上がり話しかける

私はびっくりして腰が抜けてしまい、立ち上がることができない



———今を楽しむと良いわ。地獄はすぐそこにやってくるから。想像してみなさい?
  みんながあなたを嫌がる目、血眼で力を欲しがる目、惨めと憐れむ目…ふふふ、これか用心することね



そう言って女の子は奥の暗闇に行ってしまった
最後に話していたのは、あの子の前世の方にあたるんだろうか、と考えながら


最後に言われたことを思い出す


私が記憶を思い出したら、お姉ちゃんに迷惑?
ファデュイにもアビスにも追われて、空兄を探すどころじゃなくなってしまうかもしれない


私はお姉ちゃんの足枷…?
足を引っ張って、いつかはお姉ちゃんの命を奪ってしまう引き金になってしまうかも知れないってこと…?



それでお姉ちゃんがタヒんでいるところを想像し、ゾッとする

section 3→←番外編 悪夢



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ゆっきーぷ - 星さん» ありがとうございます!とっても嬉しいです! (2022年8月13日 21時) (レス) id: 0d3b861c05 (このIDを非表示/違反報告)
- 小説とても面白いです!更新頑張って下さい! (2022年8月13日 19時) (レス) id: 5b6bab53ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2022年8月7日 22時

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