第8話 ページ9
ー再び真田家へー
幸「真田。本当にこの子に危機感ってないんだな。」
真「幸村!!助かった、すまんな。蓮二はこちらで気絶させておいた。
..しかし、これほどまでに危機感がないとはな。俺が守ってやらねば。」
何歩か歩いて、目的地についたのか私の足は止まる。幸村先輩の手も離された。
幸「フフッ。あぁ、そうだ。五感は戻しておくね?」
何回か瞬きをすると、視界が戻る。
うつむいていた顔をパッとあげると、そこにはさっきまで見ていた景色...。
「え、ここ...。!!」
弦一郎さんが腕を組んで待ち構えていた。
真「残念だったな。」
「や、柳先輩はっ...!!」
引き止める、といっていた柳先輩は...?そう思い廊下の先を見ると、床に柳先輩が倒れこんでいた。
「柳先輩っ!?柳先輩っ!!!!」
一心不乱に柳先輩の名を叫ぶ。
早く柳先輩が無事なのか確かめたくて、靴を放り脱ぎ一段上がった廊下への道を進もうとした瞬間、弦一郎さんに腕を掴まれた。
「やっ、離して...!!柳先輩、起きてっ!!!!」
腕を掴まれて身動きができない中、私が叫ぶと柳先輩の指が微かに動いた。
柳「俺のこと、は...心配するなっ...。それよりもなぜ、精市が...?丸井たちはどこへ、っ...?」
柳先輩を嘲笑うように、幸村先輩が答える。
幸「丸井達には俺が行くから大丈夫って言ったら、簡単に信じてくれたよ。素直もいいものだね。」
幸村先輩がそう言って確信した。騙されたのだと。
あそこにいたのが丸井先輩でも、ジャッカル先輩でもなかった時点で気づけば良かった。
「ひ、どい...。何で私をここに連れ戻したの...?離れよう、って言ったのに...!!」
幸「確かに言ったよ。でも、それは"ここから"って意味じゃない。」
どういうこと...?こんなおかしいところ以外、どこから逃げるっていうの...?
真「他の男にこれ以上お前を見られたくないのだ。
ここなら、土地も広い。共に住むには十分だろう?」
は...?共に、住む...?私と、弦一郎さんがってこと...?
動きがフリーズする。そんなの絶対に嫌だ。私にだって、弦一郎さんにだって家族がいるのに...?
私が動かないでいると、弦一郎さんは私から手を離し、体全体で抱き締めてきた。
真「A...。愛している。ここで一生、暮らそう。」
腕が背中に回る。歪んだ愛が私を縛り付けてきた。
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麗花(プロフ) - ももかさん» ももかさん!コメントありがとうございます!!仁王君はあんまりヤンデレにならなそうな人だったので!!でもまだまだ絶望に叩き落とすつもりです!ヤンデレは救いがないのが好きです! (3月20日 23時) (レス) id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 全部見たけどおもしろーい!!また更新されたら見ます!夢主ちゃんに希望があってよかった、、!! (3月20日 21時) (レス) @page31 id: 44e7241b69 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - 手塚ななさん!コメントありがとうございます!!全イケメンがヤンデレになってくれたら嬉しいですよね〜!更新頑張ります!! (3月17日 18時) (レス) @page7 id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
手塚なな(プロフ) - ヤンデレっていいですね!!更新楽しみにしてます! (3月17日 18時) (レス) id: 308a374679 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - わー!!!満月らすとさん!コメントありがとうございます!!ヤンデレ最高ですよね?!頑張ります!! (3月17日 14時) (レス) id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗花 | 作成日時:2024年3月16日 21時