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第48話 ページ49

幸「仁王って、片渕の味方?」

「ぇ...」

精市さんが急にそんなことを言うから、驚いておかずが地面に落ちてしまった。

味方、って...精市さんからしたら、裏切り者的な感じだよね...。


「ど、どうしたんですか?味方って...。」

幸「簡単に言えば、俺と真田、そして柳と違って、片渕を愛したいって思ってないってこと。
...逃げるのを手伝おうとしてるとかね。」

図星だった。昨日の夜、仁王先輩は私の味方だと言ってくれていたし、学校では助けに来てくれるとも...。

「...そうだったらいいですけど...。弦一郎さんの家にいる限り、そんなわけないと思ってます。」

知らないフリをした。違う、と否定してもすぐにバレてしまいそうだから。

幸「フフ。まぁただの勘だし、そうなら今頃仁王はここにいられないしね。」

精市さんは屋上への入り口の、はしごで上れる場所をみてそう言った。

幸「ごめんね、急に。」

また箸を動かし始め、お弁当を食べていた。



そうしているうちに、昼休みが終わるチャイムがなる。

幸「あ、次の時間って...確か二三年合同の音楽だったよね?急ごっか。」

私たちは空のお弁当箱を片付けて、急いで教室へ向かった。
音楽か...。仁王先輩は、サボるんだろうな...。


幸「準備しておいで。後で迎えにいく。」

渡り廊下のところで、精市さんとは一旦さよならをした。
次の授業までの行間は10分。この学校は広いからすぐにいかないと間に合わない。

「...はい。」
私は返事をして教室へと足を運んだ。


準備も終わって、教室を出ようとすると、すでに入り口には精市さんの姿が。

幸「終わった?」

私が頷くと精市さんは手を引いて歩いていく。

「...?あれ、音楽室はこっち...。」

幸「いいから、ちょっとついてきて。」

音楽室とは真反対の、屋上へと続く道を歩いていく精市さん。
さっきいったし、特に用もないのに何で...。と思っていると、屋上のドアが開かれる。

さっき見た景色が広がった。でも、精市さんは近くについている梯子を無言で登っていく。

「(ついていけばいいのかな...。もう始まるのに...。)あ、ありがとうございます...。」

先に登り終わった精市さんが手をさしのべてくれた。手を握って上に登り終えると、そこには精市さんではなく、仁王先輩がいた。

「え?イリュージョン...?!」

仁「これでおまんもサボりの仲間じゃな。」

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麗花(プロフ) - ももかさん» ももかさん!コメントありがとうございます!!仁王君はあんまりヤンデレにならなそうな人だったので!!でもまだまだ絶望に叩き落とすつもりです!ヤンデレは救いがないのが好きです! (3月20日 23時) (レス) id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 全部見たけどおもしろーい!!また更新されたら見ます!夢主ちゃんに希望があってよかった、、!! (3月20日 21時) (レス) @page31 id: 44e7241b69 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - 手塚ななさん!コメントありがとうございます!!全イケメンがヤンデレになってくれたら嬉しいですよね〜!更新頑張ります!! (3月17日 18時) (レス) @page7 id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
手塚なな(プロフ) - ヤンデレっていいですね!!更新楽しみにしてます! (3月17日 18時) (レス) id: 308a374679 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - わー!!!満月らすとさん!コメントありがとうございます!!ヤンデレ最高ですよね?!頑張ります!! (3月17日 14時) (レス) id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麗花 | 作成日時:2024年3月16日 21時

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