検索窓
今日:49 hit、昨日:131 hit、合計:5,616 hit

第39話 ページ40

「後はカバン...。」

カバンを置いているのは、私がはじめにいたあの部屋。
あんまり近づきたくなかったけど、あそこに入れられることはもうないと信じたい。

階段を駆けおり、部屋のふすまを開く。


カバンを手にとって去ろうとするが、どうも布団が気になって仕方ない。

私は布団を畳んで部屋を出ることにした。


大方用意も終わって、後は学校にいくだけ、というところ。
玄関には既に全員揃っていた。


幸「もう準備はできた?」

「待ってください!」

急いで靴を履き、準備万端。
大丈夫、学校にいけばきっと皆が助けてくれる...。
そう思って弦一郎さんが開いた扉の外に歩き出していく。

幸「じゃ、いこっか。」

精市さんは相変わらず私と手を繋いできた。

まだ人が少ない時間帯だからいいけど...。もう少し開けた道に出れば他の部活の人にも見られてしまう。
学校にはまだ私と弦一郎さんが別れたことは広まっていないから、端から見れば彼氏の前で他の男と手を繋ぐとんでもない女だろう。

「精市さん、あの...」

幸「どうかしたかい?」

「こんなことしてるの見られたら、なんていうか...。」

私が言いにくそうに口ごもっていると精市さんはギュッと、繋ぐ力を強くしてきた。

幸「フフ、恥ずかしがってるの?今から広めていけばいいでしょ?」

真「...A...。」

何も言い返すことができずにいると柳先輩が口を開く。

柳「弦一郎。今日は検査の日だろう?俺も赤也を迎えにいく。こっちへいこう。」

真「!すっかり忘れていた。そうだな。」

柳先輩は別の道へ、弦一郎さんは早歩きで学校へと向かっていった。

今いるのは私と、精市さん、そして仁王先輩の三人だ。

なんとなく気まずい三人...。正直早く離れたい...。







何も話さずに歩いていくと校門がみえた。

周りには他の部活生たち。みんなこちらをチラチラと見ている。


柳生「おはようございます、片渕さん、幸村君、仁王君。」

柳生先輩に声を掛けられた。

「柳生先輩!!おはようございます!」

柳生「...真田くんとなにかありましたか?」

やっぱり、私と精市さんが手を繋いでいることが気になるみたいだ。
柳生先輩の隣には、先に学校についていた弦一郎さんが。

真「!!待て!貴様っ!!その菓子はなんだっ!!!」

柳生先輩の声には気づかず、風紀委員としての仕事を全うしている最中。
まだ、誰にも話してはないか...。

第40話→←第38話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
14人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

麗花(プロフ) - ももかさん» ももかさん!コメントありがとうございます!!仁王君はあんまりヤンデレにならなそうな人だったので!!でもまだまだ絶望に叩き落とすつもりです!ヤンデレは救いがないのが好きです! (3月20日 23時) (レス) id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 全部見たけどおもしろーい!!また更新されたら見ます!夢主ちゃんに希望があってよかった、、!! (3月20日 21時) (レス) @page31 id: 44e7241b69 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - 手塚ななさん!コメントありがとうございます!!全イケメンがヤンデレになってくれたら嬉しいですよね〜!更新頑張ります!! (3月17日 18時) (レス) @page7 id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
手塚なな(プロフ) - ヤンデレっていいですね!!更新楽しみにしてます! (3月17日 18時) (レス) id: 308a374679 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - わー!!!満月らすとさん!コメントありがとうございます!!ヤンデレ最高ですよね?!頑張ります!! (3月17日 14時) (レス) id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:麗花 | 作成日時:2024年3月16日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。