第35話 ページ36
真「ゆ、幸村...。その様なつもりでは...。」
幸「まぁ、いいや。お前が朝から稽古してるのは知ってたし。気になるのも仕方ないよね。」
いつものように笑っていない笑顔をこちらに向けてくる。
何、この人たち...。自分達の間でも揉めてるの...?
柳「お前を皆で愛すとは言ったが、最終的には誰かを選ぶ必要がある。
必死になるのも当然だろう?」
幸「何いってるんだ柳。俺は別に必死じゃないよ。急に隣から消えたら心配だろ?」
精市さんは私が離れられないようにがっしりと腰をつかんでくる。
真「ぬぅ...。」
柳「ところで片渕。誰からはずしてもらった?」
いきなり私の手を見てそう言ってくる。恐らく手錠のことだろう。
「昨日、リラックスできないだろうからってお風呂にはいる前に...精市さんが...。」
柳先輩の狐のような眼で見られて畏縮してしまう。
幸「ずっとこんなのされてちゃたまんないだろうしね。」
柳「(二人は嘘をつく必要がないな...。怖がられている、となるとなにか別の方法を考えなければいけないな...。)
そうか。」
幸「それじゃ、学校にいく準備でもしよっか。」
精市さんは手を引いて歩き始める。
「ちょっと、待ってください!着替えますけど...。仁王先輩、起こしてきますよ!」
こんな最悪な雰囲気のところにいたくない。精市さんから手を離し仁王先輩の部屋へと足を向ける。
柳「仁王なら先に起きて朝食を作っているようだ。心配は要らない。」
幸「(昨日も仁王となにか話したみたいだけど...。何であいつをそこまで気にかけるんだ...?)」
精市さんからの無言の圧力が半端ない。
「そうですか...。」
私は諦めて精市さんに身を任せた。
ーリビングー
仁「(そろそろ戻ってくる頃かのう...。)」
「仁王先輩!おはようございます!」
リビングについて仁王先輩の姿が見えた瞬間嬉しくて私はすぐに駆け寄っていった。
仁「おはようさん。朝から元気じゃな。」
「そうですかね?」
キッチンに立ってフライパンを操る仁王先輩の隣に立つ。
...弦一郎さんたちはずっと見てるだろうけど。こんな姿見ても諦めたりしてくれるような人じゃないよね。
「それ、今なに作ってるんですか?」
フライパンの中には薄く黄色に色づいたお米、大小様々な卵、ハム、玉ねぎが入っていた。
仁「俺特製のチャーハンぜよ。」
ささっとしゃもじでパラパラになるまで炒めているらしい。
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麗花(プロフ) - ももかさん» ももかさん!コメントありがとうございます!!仁王君はあんまりヤンデレにならなそうな人だったので!!でもまだまだ絶望に叩き落とすつもりです!ヤンデレは救いがないのが好きです! (3月20日 23時) (レス) id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 全部見たけどおもしろーい!!また更新されたら見ます!夢主ちゃんに希望があってよかった、、!! (3月20日 21時) (レス) @page31 id: 44e7241b69 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - 手塚ななさん!コメントありがとうございます!!全イケメンがヤンデレになってくれたら嬉しいですよね〜!更新頑張ります!! (3月17日 18時) (レス) @page7 id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
手塚なな(プロフ) - ヤンデレっていいですね!!更新楽しみにしてます! (3月17日 18時) (レス) id: 308a374679 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - わー!!!満月らすとさん!コメントありがとうございます!!ヤンデレ最高ですよね?!頑張ります!! (3月17日 14時) (レス) id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗花 | 作成日時:2024年3月16日 21時