【テニプリ】 ただでは帰さん

第３０話 ページ31

私は仁王先輩の広い胸に飛び込み、涙を流す。

仁王先輩は一瞬固まったけど、すぐに抱き締めて背中をさすってくれた。


「先輩っ...！...うぅっ...！！」


仁「辛かったのう。大丈夫。これからは絶対に泣かせんから。」

仁王先輩は優しく、そう言ってくれた。


仁「もしまた俺が嘘ついたら、正面から嫌いって言って。絶対言わせんよう、俺もなるけど。」

再びドライヤーの電源をオンにし、私の髪に触れる。


仁「そんまんまでいいよ。時間はまだかかりそうじゃからな。」



















柳「(...またドライヤーの音が...。何かあったな。)」





〜数分後〜

仁「終わったぜよ。」

仁王先輩の声を聞いて、私は顔をあげる。


仁「顔、赤くなっとるナリ。」

ニヤーッと笑う仁王先輩。さっきまでの優しい仁王先輩はいなくなったみたい。


「誰のせいだと...。」

仁「さぁな、わからんぜよ。

...幸村がカンカンじゃろうから、はよ行っといで。」

私と二人だけだと言うのに、仁王先輩は小声で囁く。


「あの、仁王先輩...。よければずっと、私の髪、乾かしてくれますか？」

仁「！」

これからは味方がいる。少しでも安心できる人のそばにいたい。


仁「俺のこと好いとんのか？もちろんじゃよ。」

「ちっ、違いますよ！！！」


仁王先輩の元から立ち上がり、部屋を出ようとしたところで手を引っ張られる。


「？にお...」


















仁「........好き。」

そのまま私に顔を寄せ、頬にキスをして来た。

「？！」

仁「...幸村に見せつけられたまんまじゃ終われんぜよ。......気ぃつけんしゃい。」

そして何事もなかったかのようにベッドへと寝転びにいった。

...さすが、モテ男。ちょっと、いや、かなりドキッとしてしまった。

何かを言えば、声に恥ずかしがってるのが出てばれてしまうと思い、何も言わずに扉を開ける。



バタン、と音がしたところで

「(なになになになになに？！仁王先輩っ...ヤバイ...！！！)」

まだ完全に信用していないのに、あんなこと言われて、されたら信じるしかなくなる。

それはクズ男の手段なのかも知れないけど...。

心の中で仁王先輩について考え、顔が暑くなる。






幸「あ、戻ってきた。...何かあった？暑い？」








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立海ヤング漢＋ジャッカルは味方です！！！ビッグスリーだけヤンデレにします！

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