【テニプリ】 ただでは帰さん

第２８話 ページ29

仁「おまんといつでも一緒におれるようにな。」



...そっか。私はみんなに愛されて、私もみんなを愛す...って、意味不明なことを勝手に決められたんだった。

仁王先輩は一番奥の部屋の扉を開ける。

私がいたあの部屋とは違い、窓も、テレビも、ゲームもあるようだった。


「かなり自由に暮らしてるんですね？」

仁「全部持ち込んだ物じゃ。気に入ったか？」

...入って数秒で気に入るわけがない。

仁王先輩はそのまま私を机に座らせ、隅からドライヤーをとってきた。


仁「これからは俺が乾かしてやるぜよ。おんなじ長髪じゃからのう。」

私の巻いていたタオルをとり、ドライヤーのスイッチを押す。

風が吹き始めると声が聞こえにくくなる。私はさっきから考えていた、仁王先輩を味方につけるために話しかける。


「あのっ！仁王先輩も、私のこと、す...好きなんですか？」

これで違ったらとんでもなく恥ずかしいけど...ここにいる限りそれはないだろう。

仁「急になんじゃ。」

仁王先輩は声色も表情も変えず私の髪にドライヤーを当て続ける。


「仁王先輩だけは、なんか違う気がして...！！楽しんでる、みたいな...！！」

仁王先輩はピタリと動きを止める。ドライヤーの音も、動かしていないからだろうけどどことなく小さくなった気がした。


「仁王...?」

仁「それは、すまんかった。」




ドライヤーの電源をオフにし、私を後ろから抱き締めてきた。


仁「おまんには、俺がどんだけ想っとるかが伝わっとらんかったんじゃな...。」

仁王先輩は締める力を強くする。

仁「...おまんのこと、好いとうよ。世界一、大好き。」

仁王先輩の言葉が耳のすぐそばで聞こえる。原因は、頭がそこにあるからだろう。

先輩はうつ向いているため、表情は読めない。


仁「騙したことも、本当にすまんって思ってる。...おまんと真田が付き合ってからずっと苦しかった。」

聞いてもいないのに何かを話始めそうである。


仁「俺がサボっとっても、屋上まで探しに来てくれて...。そん度に嬉しかったんじゃ。気を引きたくて、毎日ペテンにかけたりもしとった。」





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一日のことに話数をかけすぎですかね...?書きたいこと多くて！！


仁王君には絶対に「好いとうよ。」って言わせたかったです！学プリで見たときからずっと！

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