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第10話 ページ11

仁「ちょいと不便じゃろうが、すぐ慣れる。待っとってな。」

そう言って部屋を出ていった。


「(慣れたくなんて、ない...。)」


仁王先輩が出ていって数秒後、ガチャ、と鍵のかかる音がした。


「えっ...、?鍵?嘘、仁王先輩?!仁王先輩っ!!?」

すぐにドアへ向かおうとしても、枷の鎖が邪魔していくことができない。

「嘘、つき...。」




仁「ほんと、騙しがいがあるのう...。」






彼はコート上の詐欺師と呼ばれている。
誰にも、そう、あの柳先輩にでさえ素性は分かっていない。
そんな人のこと、信じていい訳がなかった...。

ーリビングー

真「仁王、よくやった。」

仁「これであん子は誰も信用できんくなったはずじゃ。」

真「あぁ...。今日から楽しみだ。」


〜数分後〜

少し時間が空いて、今度は鍵の開く音がした。

手になにかを持った弦一郎さんが入ってくる。


真「A、覚悟は決まったな?もう嫌だといっても離しはせんぞ。」

「弦一郎さん、は...どうしてここまでするんですか...?」

これって普通に犯罪だ。こんなことしてまで私を引き留める理由ってあるの...?

弦一郎さんは部屋の隅でうずくまる私に近づき、正面で正座する。


真「まだわからんのか?」

光のない瞳が私を見つめる。


真「お前のことを愛しているからだと言っているだろう。...いや、ただ愛しているでは足りんな。
狂おしいほど、お前が好きだ。誰にも渡したくない。」

今、この状況でなければときめいてしまいそうなほど、弦一郎さんは自分の想いをぶつけてくる。
でも、言っていることはもはやヤンデレの域に入っている。


「あ、愛してるなら...、もっと恋人らしいことしてくださいよ...!これ、犯罪ですよ...?
私はあなたのこと、きら」

嫌い、といい切る前に弦一郎さんは私を強く抱き締めてきた。これまた折れそうな程に強く。

真「まだこれだけでは足りんのだ...。お前のすべてを、俺のものにしたい。」

ギュッと、大切なものを壊さないくらいの力に弱めてきた。 声もどこか物悲しそうに言葉を続ける。


真「何時なんどきでも、俺のことを考えてほしい。...他の奴の目に、触れさせたくないんだ...。」

左腕を背中に回したまま、右手は私の頭に触れている。まるでぬいぐるみになっているみたいだ。

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麗花(プロフ) - ももかさん» ももかさん!コメントありがとうございます!!仁王君はあんまりヤンデレにならなそうな人だったので!!でもまだまだ絶望に叩き落とすつもりです!ヤンデレは救いがないのが好きです! (3月20日 23時) (レス) id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 全部見たけどおもしろーい!!また更新されたら見ます!夢主ちゃんに希望があってよかった、、!! (3月20日 21時) (レス) @page31 id: 44e7241b69 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - 手塚ななさん!コメントありがとうございます!!全イケメンがヤンデレになってくれたら嬉しいですよね〜!更新頑張ります!! (3月17日 18時) (レス) @page7 id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)
手塚なな(プロフ) - ヤンデレっていいですね!!更新楽しみにしてます! (3月17日 18時) (レス) id: 308a374679 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - わー!!!満月らすとさん!コメントありがとうございます!!ヤンデレ最高ですよね?!頑張ります!! (3月17日 14時) (レス) id: b4309dff72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麗花 | 作成日時:2024年3月16日 21時

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