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今日は午後から雨なんだって。
だから久しぶりに電車なの。
ちょっとだけ緊張した。
朝の天気予報のお姉さんが言った通り、午後の授業の途中から雨が降ってきた。
ざーって強く降ったりやんだり繰り返してる。
折り畳み傘持ってきてよかった。
雨が弱くなったら帰ろうって図書室で勉強してたら、３年生の図書委員の人に告白された。
知らない人なら簡単に断れるのに。
気持ちの重さなんて計れないけど、たぶんそんなに傷つけてはないよね。
もうこわいよ。
「はあー。」
おっきいため息。
帰ろ。
ちょうど雨がやんでて学校から駅までは濡れなくてすんだ。
「あ。」
ホームで見つけた大きな背中。
もうやめなきゃな、この特技。
見つからないように離れた車両の前に立った。
こそこそするなんてやだけど、私の意志よりあの人が悲しむことをしない方が大事なんだよね。
付き合うってそういうことなんだよね。
だって会ったらきっと目黒君は家まで送ってくれるんだよ。
優しい人だから。
私はそれを断ることができないの。
「A先輩。」
すぐについた私が降りる駅。
ホームに出ると名前を呼ばれたんだ。
「...目黒君。」
「先輩見えたから降りちゃった。」
「ふふっだめじゃん。」
少しずつ近づいてくるからもう逃げられない。
「俺やっぱ得意っすわ、先輩見つけるの。」
「...今日部活ないの？」
「雨で休み。てかなんかひさびさ？しゃべるの。」
なんて話してたらさーって雨の音。
あ、降ってきたって思って目黒君に次の電車乗りなよって言ったの。
そしたら首横に振ってた。
「彼氏がね、いやがるから。送ってくれなくていいよ。」
「...A先輩は？」
「私の意志は関係ないの。」
「なんだそれ。じゃあ俺がどうしようと関係ないよな。」
そう言って改札に向かって歩き出した。
私の言い方、ずるかったかな。
彼氏のせいにしてる。
「先輩、傘持ってる？」
「持ってない。」
せめてもの抵抗。
「行ける？俺行く気満々だけど。」
え、雨の中走ろうとしてる？
気合い入れて腕まくりとかしてるんだけど。
あーもうだめだ。
面白すぎるでしょ、目黒君。
「私、雨避けれるからね。」
「一緒じゃん。俺も避けれるんだわ。」
よーいどん！で走り出した私達。
結局びちゃびちゃなんだけど、楽しくてしょうがなかった。
意味わかんないくらい楽しくて嬉しかったんだ。
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ちくわ(プロフ) - ゆうもさん» ありがとうございます。楽しんでいただけたら嬉しいです。 (3月26日 2時) (
レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうも(プロフ) - ちくわさん！新作待ってました( ´ u ` ) (3月25日 6時) (レス) @page8 id: f486a97741 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - miwaさん» こんばんわ。わーありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。 (3月25日 3時) (レス) @page8 id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
miwa(プロフ) - こんばんは！ちくわさんの新作また読めるの心待ちにしておりました^ ^ (3月24日 20時) (レス) @page5 id: 826c84b366 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちくわ | 作成日時：2024年3月24日 7時
