２８ ページ29
自転車で通い出して１週間。
意外と楽しくて向いてるかもしれない。
晴れが続いてるから気持ちいいの。
「あいつから連絡あったわ。」
「そっか。」
「それでいいの？」
「なにが？」
はっきりしない態度の翔太。
私も誤魔化してる。
いいか悪いかなんてわからないんだもん。
「あ、翔太ももう付き合わなくていいからね。」
「それはいいって言ってんじゃん。今さら別れたとか言うのめんどくせーわ。」
「私聞かれたら言うからね。もう嘘はやだよ。」
「１番自分に嘘ついてんの誰だよ。」
なんでそんなこと言うの。って目で見てやったけど普通にスルーされた。
私のお弁当のおかず覗きながらどれ食べようか選んでるの。
「...可哀想って思っちゃったんだもん。」
「は？」
「別れ話があんなに体力使うなんて知らなかったし、どうしてもあの人のこと突き放せなかった。」
「なんだそれ。」
呆れてる。
間違ってないって言ってほしいのに。
「振られる側が辛いのなんて当たり前じゃん。同情で付き合ってあいつが喜ぶと思うか？」
「そんなのわかんないよ。これから私がちゃんと好きになればいいじゃん。」
「全っ然よくないね。まじでバカ。お前が我慢してどうすんだよ。」
「ね、私もへこんでるんだからガチでキレるのやめれる？」
「だからだろ。こんな時じゃないと真剣に聞かねーじゃん。」
そんなことないって思ったけど、そんなことあるかも。
ほんとに私より私のことわかってるんだね。
「好きになるって決めて好きになれんの？」
「やったことないからわかんないけどたぶん大丈夫だよ。」
もうすぐ夏がくる。
暑いねって一緒にアイス食べて、お祭り行ったり花火見たりプールとか海もいいね。
そんな風に思い出いっぱい作ったら違和感なんてなくなるよ。
今までと変わらない。
「目黒のことは？」
「目黒君？関係ないよ。」
「会わないようにちゃりで来てんの知ってるから。」
「こわいんだけど。人の心の中勝手に読まないでよ。」
「逆にわかりやすすぎるのやめれる？」
ひゃはははって笑ってる。
独特な笑い方すぎて私も笑えてきた。
さっきまで食欲もなかったけど翔太のおかげでお腹空いてきた。
「ね、パンちょうだい。」
「弁当あんじゃん。」
「翔太ほぼ食べたじゃん。」
「あ。」
また笑ってごめんってパンくれた。
いろんな意味でありがとって言うとばーかって返ってきた。
絶対照れ隠し。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 231人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちくわ(プロフ) - ゆうもさん» ありがとうございます。楽しんでいただけたら嬉しいです。 (3月26日 2時) (
レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうも(プロフ) - ちくわさん！新作待ってました( ´ u ` ) (3月25日 6時) (レス) @page8 id: f486a97741 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - miwaさん» こんばんわ。わーありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。 (3月25日 3時) (レス) @page8 id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
miwa(プロフ) - こんばんは！ちくわさんの新作また読めるの心待ちにしておりました^ ^ (3月24日 20時) (レス) @page5 id: 826c84b366 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちくわ | 作成日時：2024年3月24日 7時
