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「開けるよ?」
「うん。」
「やっぱ先輩が開ける?」
「だめだめ、目黒君が開けるべきだよ。」

そんなやり取りしてガチャって開いた扉。
どきどきしてわくわくしてそわそわした。
ずっと憧れてた景色はどんなんだろうって。

「うわーやべー気持ちいい。」
「ね、気持ちいいね。」

一面青。
想像してたよりずっとずっと空が近かった。
毎日見てる空なのに全然違うものに見えて、油断したら泣いちゃいそうなの。
それくらい感動した。
目黒君が大の字に寝転んでて私もしたいなって思ったけど、制服だったから我慢した。

「あ、上着持ってくればよかったっすね。」

気付いてくれたみたいで申し訳なさそうにしてる。

「全然。持ってるから大丈夫だよ。」

着替えたジャージ取り出して目黒君の隣に並べた。
さすがに寝るのはなって思って座る。

「あのフェンスとかドラマに出てきそうだよね。」
「確かに。ヤンキーたちがさぼってそう。」
「今日雲ないね。」
「なんでこんないいところ鍵閉めてんだよ。」

思いついたこと適当にしゃべってるだけなのに、それが心地よかった。

「悩みなんてどうでもよくなるね。」
「悩んでるんすか?」
「この場面見られたらまたなんか言われるんだろうなーとか?」

悩んでることは他にもあるけど、相談するのはちがうかなって誤魔化した。
冗談っぽく言ったけど目黒君は真剣に考えてる。

「みんなが言ってること、わかるんだ。彼氏いるのにさーとか確かにって思うもん。私が女で目黒君は男の子だから2人でいるのはよくないって。」
「それは俺がマイペースだからで...、」
「それが目黒君のいいとこだよね。私も優しさに甘えちゃってるし。だからさ逆の立場で考えてみたの。彼氏が女の子送ってくとかさ。」

言いながら上を向くと綺麗な青。
この空の下では嘘なんかつけなくなる魔法にかけられる。

「全然許せたんだよね。」
「信用してるから?」
「もちろんそうだと思う。でもたぶん許せちゃだめなんだよね。」

なんで?どうして?って理由くらい気になってないと、もうそれは好きとは違うんだよ。
気にならないのは興味がないのに似てる。
なんとなく付き合ってなんとなく一緒にいたから感覚バグってたけど、もう誤魔化せないとこまできてる。

「好きじゃないってこと?」
「ね、ちゃんと向き合わなきゃだよね。」
「俺はどうしたらいい?」
「目黒君はそのままでいて。いつも通りいてくれればいいよ。」

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ちくわ(プロフ) - ゆうもさん» ありがとうございます。楽しんでいただけたら嬉しいです。 (3月26日 2時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうも(プロフ) - ちくわさん!新作待ってました( ´ u ` ) (3月25日 6時) (レス) @page8 id: f486a97741 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - miwaさん» こんばんわ。わーありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。 (3月25日 3時) (レス) @page8 id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
miwa(プロフ) - こんばんは!ちくわさんの新作また読めるの心待ちにしておりました^ ^ (3月24日 20時) (レス) @page5 id: 826c84b366 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちくわ | 作成日時:2024年3月24日 7時

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