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表彰式みたいなのが終わって着替えてたら翔太から【先帰る】ってメッセージ。
帰りは１人か。
どっか寄っていこうかな。
新しいピアス欲しんだよね。
ばれにくいシンプルなやつ。
あれ、どこに行けばいいんだろう。
自販機の前で待ってたらいいんだっけ？
「A先輩。」
ふらふら歩いてたら呼ばれた名前。
「ふふっ、見つけられちゃった。」
見つけるのは私の特技なのに。って思って笑ってたらなんでか目黒君も笑ってた。
「俺、A先輩見つけるの得意なんすよ。」
「うっそだー、試合中めちゃくちゃきょろきょろしてたじゃん。」
「あの時はサッカーに集中してたからで...、」
私も得意なんだよ。っていうのは言わなかった。
言ったらたぶんだめ。
先輩と後輩じゃなくなっちゃう気がした。
こうやって話せなくなるなら伝えない方がいいことだってある。
「よし、どうぞ。」
自販機の前、５００円玉いれてなんでもいいよって。
ちょっと高いお茶とか１番安いお水とか、どれにしようかなって考えて押したのはスポドリ。
「ふはっそれなの？」
「そう。これなの。」
「運動したから？」
「んーん、汗かく前に終わったからね。」
そうだったって笑ってる。
なんでスポドリ選んだかって？
「これで対等じゃん。ちょっと高くてもちょっと安くてもおんなじ値段でも違うやつだとだめなの。あげたものとおんなじもの返せる関係ってよくない？別にいっかって思ってたけど目黒君と話してると対等でいたいなって思ったんだよね。」
ほんとになんとなく。
まだまだ私達は子供だし、これからもっといろんなこと経験して大人になっていく。
いつかこの瞬間、この気持ち笑って振り返れたらいいなってそんな風に思ったんだ。
「やっぱいいね。すげーいいと思う。ね、先輩。まだ帰んなくていいよね？」
「大丈夫だけど。なんで？」
「じゃーん！」
無邪気に笑ってポケットから取り出したのは青い小さなプレートが付いた鍵。
プレートには屋上って書いてある。
「え、ほんもの？」
私がまじまじと見つめるとにやにやしながら答えた。
「やばいっしょ！サッカーで優勝したら貸してくださいって頼み込んだら貸してくれました。」
「ほんとに？やばすぎ！」
「俺まじで諦めなかったからね。何回も何回も頼みに行って最終的に先生が折れてたもん。」
きゃっきゃっきゃっきゃっしながら屋上までの階段駆け上がった。
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ちくわ(プロフ) - ゆうもさん» ありがとうございます。楽しんでいただけたら嬉しいです。 (3月26日 2時) (
レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうも(プロフ) - ちくわさん！新作待ってました( ´ u ` ) (3月25日 6時) (レス) @page8 id: f486a97741 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - miwaさん» こんばんわ。わーありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。 (3月25日 3時) (レス) @page8 id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
miwa(プロフ) - こんばんは！ちくわさんの新作また読めるの心待ちにしておりました^ ^ (3月24日 20時) (レス) @page5 id: 826c84b366 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちくわ | 作成日時：2024年3月24日 7時
