８９ ページ39
「パパさん、ママさん聞いてほしいことがありますってすごく改まった感じでね、」
鮮明に思い出す、あの日の彼。
なんでもない顔してとびっきりのプレゼントくれる人なんだって、ずっとそれは変わらないんだ。
「Aがよく話してくれてすごく愛のある家庭で育ったんだなって思ってて、会って話したかったって。」
自分の目で見て、家族愛みたいなのを直接感じたらしい。
お遊戯会のビデオが決定打で、やっぱり言わなきゃって。
私のこと大切に思ってるってこと
自分の仕事のこと
そのことで迷惑をかけてしまうかもしれないこと
「パパさんに殴られる覚悟で言ってます、どうぞ。なんて言っててね。パパが戸惑っちゃって可笑しかったのよ。」
「ふふっ、想像できる。」
「でしょ？可笑しくて笑ってたんだけど、蓮君って本当に真っ直ぐなのね。２人から許可下りるまで告白もしませんって言うの。私達が反対するのも変な話だしAが幸せならそれでいいのよって言ったら絶対に幸せにします！ってまるで結婚する勢い。」
そんなありえない話。
ありえないって思うけどほんとの話。
「自分の娘のこと、こんなにも愛してくれる人がいるんだなって思ったら泣けて来ちゃってね。しかもその人から産んでくれてありがとうございます！なんて面と向かって言われるのよ？涙止まらなくなると思わない？」
「...うん。」
今度は私がやばい。
目頭が熱くて油断すると泣いちゃいそう。
彼の大きな大きな愛。
いつも敵わないんだけど、せめてちゃんと受け取れるようにしよう。
後悔させないように。
「ただいまー！」
「おーちくわー！会いたかったぞー。」
「Aちゃん久しぶりー！」
私が涙目だったからちょっと心配させたけど、お兄ちゃん夫婦に会うのは半年ぶりくらいだったから近況報告したり、一緒にママのお手伝いしたりあっという間に時間が過ぎて行った。
みんなでテレビ観てる時にSnowManが出るとパパがおぅおぅって変な声出してお兄ちゃんになんかきもいけど酔った？って突っ込まれてて笑った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 656人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちくわ(プロフ) - とかげさん» 返事遅くなってすみません。嬉しすぎるお言葉ありがとうございます。あと少しお付き合いいただけたら嬉しいです。 (8月5日 19時) (
レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
とかげ(プロフ) - ひとつひとつの言葉選びにセンスがあってとっても好きな作品です。これからも楽しみにしてます！ (8月1日 21時) (レス) @page42 id: 21364ac4e6 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - りっぴさん» 返事遅くなってすみません。ありがとうございます。とっても嬉しいです！更新遅いですが頑張りますので今後もよろしくお願いします。 (7月3日 14時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
りっぴ(プロフ) - こんばんは。真夜中に眠れずふと検索からこの作品に辿り着きました。言葉の一語一句が好みの言葉でどれもドストライクです！展開が楽しみです☺︎更新楽しみにしてます！ (6月30日 20時) (レス) id: 4352324f05 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - 千星さん» そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです。こちらこそありがとうございます。頑張ります！ (6月25日 3時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちくわ | 作成日時：2023年6月12日 5時
