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彼女との待ち合わせ場所に向かう途中、たまたま目に入ったCDショップ。
大きな液晶に流れるMVとこれでもかってくらい貼りだされてるポスター。
なんとなく素通り出来なくて１枚買った。
「お待たせ。」
「来てくれてありがと。」
「寂しいもの同士だしね。」
行きたいお店をピックアップしてくれてて、２人で選んだ。
待ち合わせ場所のすぐ近くで、中に入るとネットで見るより格段に雰囲気が良くてすごく気に入った。
「メリークリスマース！はい、これ。」
「うける！なんでよ！」
さっき買ったCDを渡すと爆笑してた。
「あー、ほんとに格好いい。」
ラッピングもなんにもないからジャケット見つめながらしみじみと呟いてる。
「だねー。」
「さっき声かけて来た人達いたじゃん？一瞬ついてこうかなって思ったりしたんだけどさ...、」
「あーまじか。ごめん。」
「違くて！Aがばっさり断ってくれて助かったんだけど...、」
どうしようもなくやりきれない夜って誰にでもあると思う。
自分の気持ちさえわからなくなるそんな夜。
それが彼女にとってたまたま今日だった。
誰が悪いとかなくて、だからこそどう処理したらいいのか。
ぐるぐるして結局正解に辿りつけないなんて大体の人が経験してる。
「あそこの２人組、声かけてこよっか。」
少し離れたとこに座る２０代前半くらいの男性２人組に目線をやりながらそんなこと言うと、え？って驚いた顔でこっちを見てくる。
「たまにはいいんじゃない？彼氏じゃない男の人と飲んだって。」
「...だめでしょ。」
「今、間があった。」
「だめっ！」
「ふふっ、適当に男の人と飲んだって、あーやっぱりあの人がいいって再確認するだけだよ。それともなに？比べないとわかんない？」
「待って、辛辣。私くそ女じゃん。」
私と彼女はきっとこれくらいが丁度いい。
時に共感、時に鼓舞して。
彼女が本気でそんなこと思ってるなんて思ってないから言えるんだけどね。
スマホが鳴るたびににやにやしてるんだもん。
アルコールが進んでもそれだけは変わらないから、もう向井君以外無理じゃん。
「ごめんなさい、今日はこの子と２人で飲みたいの。」
ほら、声かけられてもちゃんと断ってる。
「クリスマスって１年に１回だけど、毎日気持ちは変わらないよね。好きだし会いたいし毎日恋焦がれてる。」
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ちくわ(プロフ) - とかげさん» 返事遅くなってすみません。嬉しすぎるお言葉ありがとうございます。あと少しお付き合いいただけたら嬉しいです。 (8月5日 19時) (
レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
とかげ(プロフ) - ひとつひとつの言葉選びにセンスがあってとっても好きな作品です。これからも楽しみにしてます！ (8月1日 21時) (レス) @page42 id: 21364ac4e6 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - りっぴさん» 返事遅くなってすみません。ありがとうございます。とっても嬉しいです！更新遅いですが頑張りますので今後もよろしくお願いします。 (7月3日 14時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
りっぴ(プロフ) - こんばんは。真夜中に眠れずふと検索からこの作品に辿り着きました。言葉の一語一句が好みの言葉でどれもドストライクです！展開が楽しみです☺︎更新楽しみにしてます！ (6月30日 20時) (レス) id: 4352324f05 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - 千星さん» そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです。こちらこそありがとうございます。頑張ります！ (6月25日 3時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちくわ | 作成日時：2023年6月12日 5時
