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「はじめまして、目黒蓮です。今日はありがとうございます。」
走り出した車の中ではじまった自己紹介。
マスクとサングラスはもう外してた。
なんで帽子かぶってないの？って聞いたら、髪セットしてるし失礼でしょ。って真面目に答えてくれた。
「はじめまして、Aです。Aの父です。」
「面倒掛けてすみません。めちゃくちゃ助かりました。」
「いいのいいの。Aがお世話になってるって聞いたから僕も協力させてよ。」
「ありがとうございます。ははっ、めっちゃ似てる。」
大きな肩を揺らしながら私の顔とパパの顔を交互に見てる。
「似てる？嬉しいなー。でもママ見たらびっくりすると思うよ。年々似てきてる。」
「そうなんですか？楽しみだなー。」
２人が会話してるのをただ聞いてた。
不思議だなって変な感覚。
「ね、蓮、どうやってこっちまで来たの？」
「横浜行きたいって相談してたら丁度事務所にアリーナ行く人がいて乗っけてもらった。」
「すごっ、規格外。」
「アリーナに用事ってあんまないもんな。」
私もライブで何回か行ったことあるけど、彼は立つ側の人間なんだよね。って改めて思った。
流れる景色を眺めながらいいとこだなって、無邪気に笑ってるけどすごい人なんだ。
「もうすぐ着くよー。」
パパの一声に背筋をピーンと伸ばすように座り直した彼。
緊張...はしてなさそうだけど、そりゃ気は使うよね。
ありがとうございます。って何度も言いながら車を降りてた。
「ただいまー。」
「失礼します！」
玄関で私達がそう言うと、おかえりー。ってママの声とキャンキャンってダッシュのちくわ。
一目散に彼に飛びついてる。
追いかけるようにやって来たママは彼の姿を見て一瞬固まったけど、すぐに笑顔になってた。
「いらっしゃい、ゆっくりしてってね。」
「はじめまして、目黒蓮です。今日は突然すみません。ありがとうございます。これよかったらみなさんで食べてください。」
パパに挨拶したみたいに律義にママにも挨拶して、来る時から持ってた大きな紙袋から手土産までだしてた。
「気使わなくていいのにー。でもありがとう。あがってあがってー。」
そう言ってパタパタとリビングに戻ってくママ。
あれパパは？と思ったら外で水やりしてた。
「どうぞ、たぶん蓮が想像してるよりだいぶ陽気な人達だと思う。」
「めちゃくちゃいいじゃん！お母さん、Aそっくり！可愛い！」
人生で１番、不思議な誕生日かもしれない。
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ちくわ(プロフ) - とかげさん» 返事遅くなってすみません。嬉しすぎるお言葉ありがとうございます。あと少しお付き合いいただけたら嬉しいです。 (8月5日 19時) (
レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
とかげ(プロフ) - ひとつひとつの言葉選びにセンスがあってとっても好きな作品です。これからも楽しみにしてます！ (8月1日 21時) (レス) @page42 id: 21364ac4e6 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - りっぴさん» 返事遅くなってすみません。ありがとうございます。とっても嬉しいです！更新遅いですが頑張りますので今後もよろしくお願いします。 (7月3日 14時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
りっぴ(プロフ) - こんばんは。真夜中に眠れずふと検索からこの作品に辿り着きました。言葉の一語一句が好みの言葉でどれもドストライクです！展開が楽しみです☺︎更新楽しみにしてます！ (6月30日 20時) (レス) id: 4352324f05 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - 千星さん» そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです。こちらこそありがとうございます。頑張ります！ (6月25日 3時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちくわ | 作成日時：2023年6月12日 5時
