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時計は00:00を超えた。
スマホは静かでもちろんインターホンも鳴ってない。
仕事が押してるんだろうなって思ったから別にいい。
持ち帰った仕事も一段落したからあったかいルイボスティーを淹れてベランダに出た。
思ったより寒くてカーディガンを取りに戻ったついでにスマホをポッケに入れた。
あっという間に夏が終わるね。
すぐ冬来ちゃうね。
ベランダに出してある椅子に腰かけぼーっとする時間、嫌いじゃないけどちょっとだけ寂しい。
季節の問題かな。
ブブって短く振動するスマホ、新着メッセージには【下見て】って一言。
覗き込むように下を見ると人影。
遠くてわかりにくいけど彼なんだろうなって思うと一瞬で顔がにやけた。
手を振ると、振り返してくれて嬉しくなった。
「遅くなってごめん。」
部屋まで上がってきた彼はすぐに謝って、全然いいよ。って言っても謝るからこっちが申し訳なくなった。
「疲れてるね。」
なんか痩せたみたい。
そんなに久しぶりなわけでもないのに、こないだ会った時に比べると人相が違ってみえる。
「ご飯？お酒？コーヒー？」
ソファに腰かけた彼にそう聞いてみるとなにを答えるわけでもなくじーっと私の顔を見つめて来るだけ。
「今の気分は？」
「...A。」
「うん、私はAだね。」
「ははっ、Aだ。」
相変わらず噛み合わないけど、手を叩きながら笑う彼が可愛いからなんでもいっか。
「お香焚いてる？」
「焚いてるよー。」
「いい匂い。」
ソファにごろんと横になって目を瞑ってるからそのまま寝ちゃいそう。
さすがに泊まるのはよくないって思うんだけど、疲れてる彼を起こすのは気が引けて私はキッチンへ向かった。
「うどんとかおかゆなら食べる？」
「うどん食べたい。」
そんななんでもない時間。
少しでも会えて嬉しいし、忙しい時間の中で私に会いに来るっていう選択肢が彼の中にあるってだけで満足だった。
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ちくわ(プロフ) - とかげさん» 返事遅くなってすみません。嬉しすぎるお言葉ありがとうございます。あと少しお付き合いいただけたら嬉しいです。 (8月5日 19時) (
レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
とかげ(プロフ) - ひとつひとつの言葉選びにセンスがあってとっても好きな作品です。これからも楽しみにしてます！ (8月1日 21時) (レス) @page42 id: 21364ac4e6 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - りっぴさん» 返事遅くなってすみません。ありがとうございます。とっても嬉しいです！更新遅いですが頑張りますので今後もよろしくお願いします。 (7月3日 14時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
りっぴ(プロフ) - こんばんは。真夜中に眠れずふと検索からこの作品に辿り着きました。言葉の一語一句が好みの言葉でどれもドストライクです！展開が楽しみです☺︎更新楽しみにしてます！ (6月30日 20時) (レス) id: 4352324f05 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - 千星さん» そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです。こちらこそありがとうございます。頑張ります！ (6月25日 3時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちくわ | 作成日時：2023年6月12日 5時
