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結局、観覧車が目の前に見えるくらいまでは近づいたけど、パーキングに止めて何をするわけでもなく眺めてた。
なんとなく私も後ろに移動して並んで座った。
「グラタンうまかったわー。」
「ちらし寿司も美味しかったよね。」
「めっちゃ食った。」
「今、あの光見てんのって何人くらいいんのかな。」
「見てるふりして意外と見えてない人もいると思うよ。」
「難しい話？」
思った事をそのまま話してよくわからなくなったり。
わからなくて笑ったり。
「蓮、ほんとにありがとうね。」
でもやっぱり伝えたいのはずっとこれ。
「Aが笑ってくれてよかった。」
「嬉しくて幸せでしょうがないよ、だからありがとうだし、ね、もっと蓮の事も教えて。私も蓮の事知りたいしわかりたい。蓮がしてくれたこと返したい。」
いつも見てくれてるから、今度は私が真っ直ぐ見つめた。
そしたら困ったように笑ってた。
「まじで、それだけで十分だわ。」
「なんでよ。」
「いや、まじで俺ずりーんだって。だから今はその言葉だけで十分。」
「奇遇だね、私もずるいんだよ。」
会えなくなるのがいやだから、この関係のまま。
好きって言って関係が壊れるのがこわいから。
「一緒じゃん、じゃあずるい子にはお仕置きだな。目瞑って。」
「やだ。」
「拒否権とかないから。」
「やだ！今私のターンじゃん、蓮のこと教えてって。」
「わかったわかった、目黒蓮、ジャニーズ事務所所属、てかさ俺ほどわかりやすい人間もいないと思うんだけど。」
そんな話をしてたら目の前の明かりが消えてもうほんとに今日が終わっちゃう時間。
あ、こういう時の気持ちをみんなはシンデレラに例えるんだなって思った。
「お願いしたらもっと今日が長くなるかな。」
「よしっ、やってみよ！俺も一緒にお願いする。」
２人とも胸の前で手を合わせて目を瞑った。
ほんとに叶うなんて思ってないよ。
思ってないけどそんなばかなことしちゃうくらいなんだよ。
ごそって音がしたから目を開けようとしたら、まだだよ。って言われて反射的にぎゅって閉じた。
その時感じた違和感。
体がびくってして目を開けると彼の笑顔が見えた。
「やっぱ似合う。」
「え、なに？ピアス？」
「そう、誕生日プレゼント。」
「嘘だ、なんで...、」
「なんでって誕生日ってプレゼントあげる日じゃないの？」
もうなんなんだ、この人。
ありえないくらいの懐の深さに一生敵わないと思った。
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ちくわ(プロフ) - とかげさん» 返事遅くなってすみません。嬉しすぎるお言葉ありがとうございます。あと少しお付き合いいただけたら嬉しいです。 (8月5日 19時) (
レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
とかげ(プロフ) - ひとつひとつの言葉選びにセンスがあってとっても好きな作品です。これからも楽しみにしてます！ (8月1日 21時) (レス) @page42 id: 21364ac4e6 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - りっぴさん» 返事遅くなってすみません。ありがとうございます。とっても嬉しいです！更新遅いですが頑張りますので今後もよろしくお願いします。 (7月3日 14時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
りっぴ(プロフ) - こんばんは。真夜中に眠れずふと検索からこの作品に辿り着きました。言葉の一語一句が好みの言葉でどれもドストライクです！展開が楽しみです☺︎更新楽しみにしてます！ (6月30日 20時) (レス) id: 4352324f05 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - 千星さん» そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです。こちらこそありがとうございます。頑張ります！ (6月25日 3時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちくわ | 作成日時：2023年6月12日 5時
