367話 ページ4
A「ｯ.....！？」
雨宮「Aさん！！」
先程の目の痛みが再びAを襲う。
今は考えることを頭が拒否しているようだ。
A「だ、大丈夫」
突然来ると驚きと共に身体が反応するが痛み自体は耐えられる。
だけど曇った視界の悪さはどうしようも出来ない。
雨宮「......Aさん、少し歩けますか」
A「う、うん。」
近くで肩を支える雨宮は先程閉ざされた扉とは違う方向を見ているようだ。
しかしその目の先に何があるのかAは分からない。
雨宮「行きましょう」
雨宮に支えられるがまま、Aは歩き続ける。
どうやら先程の部屋から出て、どこか薄暗く長い廊下を渡っているようだ。
A(痛みはだいぶ無くなってきた......。
ただ視界だけはもう少し時間がかかりそう。)
歩き続ける2人。
その薄暗い廊下は急に終わりを告げ、2人の視界は急に色鮮やかな景色と変わった。
A「これって花畑？」
雨宮「はい、湖のような場所もあったり.....。
まさか頂上がこんなんだったとは.....。」
雨宮はあたりを見渡すと屋根の着いたベンチのような物を発見した。
雨宮「Aさん、あそこで少し休みましょう。」
Aの視界は未だ霞んでおり、雨宮に導かれるままベンチにたどり着き横になった。
雨宮「頭はまだ痛みますか？」
A「ごめんね、もう痛みは無くてだいぶ良くなったよ」
いつもはこんなに酷くないのに。
そろそろ誤魔化すのも限界......か。
A「.....ちゃんと病院で見てもらうよ」
Aは不安そうに見下ろす雨宮へ安心させるように優しく微笑んだ。
雨宮「ここで待っていてください、少し当たりを見てきます。」
Aは雨宮を見送り、腕で目を覆いながら身体の力を抜いた。
一体私の身体に何が起こっているんだろう。
もしかして、もうサッカー出来ないだなんて言われてしまうのかな。
A「サッカーやりたいなぁ.....。」
「.........。」
Aはふと誰かが自身の横に立っている気配に気がついた。
その気配は何も言わずにただ私を見下ろしている。
A「あれもう戻ってきたの？」
きっと雨宮が戻ってきたのだろう。
腕を目元から動かし、ゆっくりと目を開いた。
しかしそこには扇子で口元を隠し、優雅に立ち見下ろす女の人の姿があった。
.....だ、誰ですか！？！？
A「す、すみません！！
勝手にベンチをお借りしてしまい....ここの人ですよね！？」
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ゆーり(プロフ) - 夜市さん» コメントありがとうございます！！本当に更新頻度爆下がりとなり申し訳ないです(汗)この後1話分残して、あすまた更新出来るように頑張るので気長に待っていただけると嬉しいです......！！！ (2023年1月3日 23時) (
レス) id: 250c2a8e78 (このIDを非表示/違反報告)
夜市 - いつも見ています＼(^o^)／続きが気になります。 (2023年1月2日 23時) (レス) @page12 id: 62e5bc4b98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーり | 作者ホームページ：https://twitter.com/yuri__1098
作成日時：2022年9月19日 0時
