369話 ページ6
孔明「そのまま少し待っていてください。」
そう言うと孔明は近くに流れていた小川で座り込み、何かやり始めた。
しばらくするとゆっくりと立ち上がり、その手には何か持っているようだった。
A「手ぬぐい......ですか？」
孔明「ここに生えている草木の中は薬草もあり、疲れを癒す効果のある薬草を使用して漬け込みました。
これを目に当てて少し横になって休むと良いでしょう」
Aは大人しく手ぬぐいを受け取り横になった。
水につけたからか少しひんやりしており、カモミールのような匂いが鼻をくすぐる。
確かにリラックス効果は期待できそうだ。
孔明「これは私に新しい事、サッカーというものを教えてくれたお礼です。」
力の抜けたAに被さる手ぬぐいへ孔明は優しく手を置いた。
A(.....急に暖かくなった......？)
手の温度だろうか？
いや、それにしては熱の伝わり方が早い気がする。
孔明「そろそろお仲間が合流する頃ですね」
その言葉と同時に遠くから木の重たい扉が開く音がAの耳へ響き、同時に聞き覚えのある声が聞こえてくる。
神童「Aｯ！！」
あぁ、見なくても分かる。
きっと泣きそうな瞳でこっちを見てるんだろうな。
雨宮「Aさん......その方は？」
A「大丈夫だよ、この方は敵じゃない」
ゆっくりと起き上がり、手ぬぐいの影からみんなを探す。
A「この人は私を助けてくれた人だよ
名前は......諸葛孔明さん。」
突然の紹介にAと同様言葉を失う者、盛大に驚く者と様々だ。
劉備「や......やっと会えたな孔明！！！！」
やっと孔明と会えたことにより劉備は目にも止まらぬ速さで孔明へと駆け寄り、仲間に取り入れようと必死だった。
A「さっきの静かさが嘘のように嵐が来たなぁ」
霧野「大丈夫か？」
優しく最初に声をかけてきたのは予想外の霧野だった。
霧野は神童の腕を掴んでおり、Aの目の前に着くと目線を合わせるように座っているAの目の前に膝を着いた。
A「ごめん、少し立ちくらみしちゃって。
声を上げなきゃいけなかったのに焦って声が出ず、その挙句みんなと分断されちゃった。」
霧野「あぁ、お前の悪い部分をちゃんと分かっているならそれでいい。
俺達も気づかなくて悪かったな。」
いつもの優しい霧野にホッとするA
しかしその後ろで沈黙を貫く神童の視線はなかなかに刺々しく、目線を合わせるのに少し勇気のいるものだった。
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ゆーり(プロフ) - 夜市さん» コメントありがとうございます！！本当に更新頻度爆下がりとなり申し訳ないです(汗)この後1話分残して、あすまた更新出来るように頑張るので気長に待っていただけると嬉しいです......！！！ (2023年1月3日 23時) (
レス) id: 250c2a8e78 (このIDを非表示/違反報告)
夜市 - いつも見ています＼(^o^)／続きが気になります。 (2023年1月2日 23時) (レス) @page12 id: 62e5bc4b98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーり | 作者ホームページ：https://twitter.com/yuri__1098
作成日時：2022年9月19日 0時
