Non genre【2】 (ページ38)

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樹北/BL ページ38

※いつほくは付き合ってます
北ちゃんは重い病気で、
もう治らないけど樹には病気のことを隠してます。

北人side

今日は樹と、あと残り何回かのデート。
映画見たりカフェ行ったりって、在り来りな時間を過ごして、休憩がてら景色の綺麗なところに行くことになった。

そこは、丘の上にある小さな公園。

今は春で、草の緑色や桜のピンク色が綺麗に見える。

丘の上にぽつんと立っているその木は激しく枝分かれして、また曲がりくねっていて不格好ではあるけど桜の花を綺麗に見せるために生きてるみたいで、はっとさせられる。

北人｢天気が良くて良かった。
樹に会えたし、こんなに綺麗な桜もあるし。｣

樹｢北人さんの方が綺麗ですよ。｣

目を細めて微笑んでそう言ってくれる樹。
嬉しい反面、素直に喜ぶことが出来ない、

あと何度その言葉を聴けるんだろう、、

あと何度樹の横を歩けるんだろう、、

あと何度、、樹に会えるんだろう、、、

もう自分には時間が無いのに、分かってるのに、、
どうしても受け止めたくなくて、何度も何度も自分の中で樹の名前を呼んでしまう。

自分の運命を樹に告げる勇気なんてどこにもないのに、、、

樹は思ったことは何でも俺に伝えてくれる。

その反対で、俺は樹に本当の事を伝えられないまま。

樹｢ずっと北人さんと一緒にいられるなんて、嬉しいです。｣

北人｢そうだね。笑｣

樹、叶えてあげられなくてごめんね、

ずっと一緒にいれなくてごめんね、

北人｢何年後、何十年後も、きっと、｣

樹｢？｣

北人｢"桜が綺麗だね。"｣

"桜が綺麗だね" = 私たちはまたここで逢おう

(終)