Non genre【2】 (ページ34)

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陸side

ﾋﾟｺﾝｯ

陣明日は9時集合!
遅刻せんように気をつけや!?

ちょうど家に帰り着いたタイミングで陣くんからのLINE。

陣くんの声が聞こえてくるみたいで思わずクスッと笑ってしまう。

陸了解!

そう返した矢先、今度はメールの通知。

でも、メンバーからじゃない。

消えろ

たった3文字で今日も俺の心をズタボロにする。

もうだいぶ前から、こんなメールに悩まされている。

｢死ね｣だとか、｢お前はいらない｣だとか、軽い気持ちで人には言えないような言葉ばかり。

正直、疲れる。

自分の努力が足りないのかもしれないけど、これでも自分なりに頑張ってるつもりだった。

なのに、

もうなんのために努力してるのかさえ分からなくなってくる。

できるものなら俺だって、死にたい。
いや、消えたい。

｢死にたい｣んじゃなくて、｢消えたい｣んだ。

俺が生まれてきたっていう事実を、消し去りたい。

だけどね、それができたらどんなに楽かって、
いつも思うんだ。

俺が死んで悲しい思いするのは、
俺じゃなくて周りの人なんだ。

俺はメンバーやファンの人達、家族、友達が大好きだから、悲しませたくないから、死ねないんだ。

生まれたくなかった、なんて言っても悲しむのは俺じゃない。

消えたい、って言っても悲しむのは俺じゃない。

何を言ったって、何をしたって、いつだって傷つくのは俺じゃなくて周りの人ばっかり。

だから、この思いを誰にも言えずにいる。

もし俺が皆から嫌われて悲しむ人が誰もいないなら、なんて考えたりもした。

だけど皆優しいから、俺の事を嫌ってはくれないんだ。

俺がこの人のメッセージに耐えれば、誰も悲しまないし、傷つかない。

それでいい、それがいい、

たった一つの、俺の救い。

だから、お願いだから、皆気づかないで。

頑張って隠さなきゃ、。

傷つくのは俺だけでいい。

我慢するのも、全部、全部、俺だけでいい。

そう思ってたのに、上手くやれなくてごめんね。

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