たばこ 3 ページ4
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「ソクミナって、眠たそうな時絶対に体温あがるよね」
ふと思い出した言葉。
僕の事を、小さな事でも見てくれていた。
それだけじゃない。
恥ずかしがり屋な僕は、テレビでよく見る深いキスなんてできなくて、
いつも触れる程度のキスをしてくれた彼女。
僕のことは、きっと僕よりAの方がよく知ってる。
でも、今になって思う。
僕は君のことどれくらい分かってたんだろう？
彼女の好きな物を思い出してみる。
1番最初に浮かんだのはやっぱり、君の好きなたばこの名前だった。
それから、好きな食べ物や好きな飲み物。
好きな歌手や好きなドラマ。
彼女の好きな物は、ちゃんと分かっていた。
「なんだ、僕もちゃんとAの事見てるんじゃん。」
じゃあ、Aの好きな事は？
それを思い出して、僕は後悔する。
Aは、仕事が大好きだったんだ。
なんで、あんなこと言っちゃったんだろう。
もっとちゃんと、君を見てれば。
ちゃんと見ていなかったのは、僕の方じゃないか。
そんな事、今更気づいても遅いんだ。
今更気づいたって、なんの意味があるんだ。
僕は怒りをぶつけるように、机の上の物を投げつける。
物に当たるなんて、どこまでも情けないな、僕は。
そして最後に手に触れた物。それは、触り慣れていない物。
彼女が置いていったたばこだった。
僕の大嫌いな物なのに、今ではこの箱がとても愛おしい。
君がまた帰ってくるような気がして、捨てることなんて出来なかった。
僕の大嫌いな物なのに、君のことを分かりたくて何故か火をつけてしまった。
たばこの先から揺れる煙は、彼女の匂いがしたんだ。
「A、、、ごめん、、、」
ダメだな。
今ここにAがいるような気がして、涙がもっと出てくるよ。
Aをもっと感じたくて、口にたばこを当てて吸い込んだ。
でも、やっぱりむせてしまった。
「何やってるんだろう、僕」
僕を見ててなんてわがままはもう言わないよ。
Aの事、ちゃんと見てるよ。
だから、戻ってきてよ！
届くはずの無い言葉を、何度も叫ぶ。
少し苦い、君の匂いに泣けた。
- F i n -
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からのぽてち - あの、リク良いですか？えっと、セブチのホシ君で、「Jast do it(思いっきり)」をテーマにしたやつを書いて欲しいんですが…あ、切ないやつじゃなくて元気な感じのやつ！できたらで良いですよ！ (2019年9月27日 23時) (
レス) id: c13b41d6ee (このIDを非表示/違反報告)
からのぽてち - オンニ！(笑)毎度お馴染み、からのぽてちです！ いやぁぁぁぁぁ！ソクミィィィィン！ウォヌ君のやつ泣いちまった。スングァン君も…切ないですね。 (2019年9月27日 23時) (レス) id: c13b41d6ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ホ ラ ン イ | 作成日時：2019年9月24日 1時
