今日一日 (ページ3)

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何週間家に引きこもっていたのだろう。

家にあった食料はほぼ空になってきた。

ずっと家で待ってもオッパは帰ってこない。

死体と化している両親ももう白骨化がだいぶ進んでいる。

気持ち悪い。

この家に居ることすら苦痛だけど、オッパのために待ってみた。

でももう潮時だ。

私は自分の銃と銃弾を大きなカバンに持てるだけつめ、サバイバルナイフとお気に入りの銃だけを腰に下げる。

私のお気に入りはこのソードカトラスちゃん。

めっちゃくちゃ可愛くてかっこいい。

頑張って働いて買っただけあって、愛着がすごいのだ。

この数週間、家からあの"何か"について、自分なりに色々と研究した。

まず、音に反応するということ。

すぐ横をひっそりと歩く人間よりも、
遠くで叫ぶ人間の方に向かっていたから、
きっと音で判断しているんだと思う。

それと、光に反応する。

明るい場所に近づいていく傾向があるため、
夜は出来るだけ明かりはつけてはいけない。

そして最後の１つは、匂い。

人間の匂いを判断できるようだった。

どうだ、私にしては中々の分析結果ではないだろうか。

それと、あの"何か"が増える理由。

それは、噛まれた人間を放置しておくと、
同じくその"何か"へと変わり果ててしまうらしい。

それを止めるには頭を狙って撃つこと。

そうするとピクリとも動かなくなる。

それは両親で実践済みだ。

あの"何か"に噛まれて私に助けを求めてきた両親の頭を打ち抜いた瞬間は、今までで味わったことのない快感だった。

今までの苦しみから一気に解放された気分。

そんなこんなである程度あの"何か"に捕まらないような作戦を練る事ができた。

私はこの家を手放す準備を始める。

まず、行違いになると困るのでオッパへ手紙を書く。

分かりやすいようドアに貼り付ける。

次に、音に反応をするので銃にサイレンサーをつける。

ビジュアル的に好きじゃないからあんまりつけたくないけど、しょうがない。

この世界は見た目よりどう生き残れるかだ。

持てるだけの荷物をもち、愛用のバイクであるカタナに乗る。

この愛車にもサイレンサーを取り付けているので準備万端。

これからどこへ向かえば良いのか。

何をすれば良いのか。

それはただ一つ。

兄を探す旅に出る事。