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チャニとお別れし、家に入るなりお風呂へと直行する。
今日は本当に疲れた。
堅っ苦しい制服を脱ぎ、素早くお風呂に入る。
女子のくせに長風呂が苦手なので、シャワーで軽く済まし、10分もかからず上がる。
チャニには、浸からないと浮腫みますよ！
とか、疲れが取れないですよ！！
等の注意をされたことがあるが、
3分も浸かると逆上せてしまうので、お湯の無駄だと思い、毎日シャワーで済ます。
お湯を張ることすらしない私は、女子力のかけらもないな。
お風呂から上がりすぐに髪を乾かす。
洗濯物を回した後、適当に夜ご飯を作る準備をする。
「今日はちゃちゃっとうどんにしようかなぁ」
なんて冷蔵庫を探りながら、メニューを考える。
昔から両親のいない私は、一通り家事はできるようになった。
なんなら、料理は意外と得意な方なのだ。
でも、殆ど1人分しか作ることがないので、
凝った料理は久しく作っていない。
「今度チャニに晩御飯でも作ってあげようかなぁ」
なんて独り言を呟きながらお湯を温める。
独り言を放った後で、なんだか虚しくなったのでテレビをつける。
ちゃちゃっと作ったうどんを机まで運び、
両手を合わせて、いただきます。と小さく呟く。
あぁ、さびしー！！！
なんて、何年も一人暮らしをしているので、
今更そんな事を思うことはない。
私は箸でつまんだ麺を冷ましつつ、テレビに目を移す。
ちょうどテレビでやっていたのは、
微笑ましい家族をメインとしたストーリーのドラマだった。
ニコニコと笑う親や子供達の表情を見て急いでテレビを消す。
私は気分が悪くなり、急いでトイレへと駆け込む。
私は微笑ましい家族を見ると、どうしても気分が悪くなってしまう。
この理由はきっと、自分の両親のせいなんだろうけど。
トイレから戻り、すっかり食べる気の無くなってしまったうどんを片付け、タバコに火をつける。
回した洗濯機が、ピーピーと機械音を鳴らし、終わりの合図を知らせる。
洗濯物を干す気にもなれず、私はソファへ横になる。
あぁ、何もする気にならない。
「チャニは何してんのかな〜」
そう呟きながら、チャニに電話をしようとする。
すると、インターホンが鳴った。
「誰だー？」
見ず知らずの人だと怖いので、私はモニターを確認する。
そこには、大好きなお兄さんが映っていた。
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作者名：ホ ラ ン イ | 作成日時：2019年8月17日 2時
