星空が降る夜に season 2 《北×慎》 (ページ22)

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hokuto side

いつもはあの2人に会わないように自主練とかして学校残ってたんだけど、部活が終わってチラッと反対側のコートみたら、まだ忙しそうにしてたから今のうちに帰ろうと思って自主練せずに学校を出た。

そしたら、Aが1人で帰ってて。

しかも俺よりも学校早く出てるし。

気づいたらAに話しかけてた。

「北ちゃん？」

少しびっくりした様子で俺を見た。

長谷川と何かあったのかと思ったけど、特にそんな感じでもなかった。

北『やっほ。 1人？』

「うん、慎くん部活だけ休んだから」

北『そっか』

「なんか帰り北ちゃんに会うの久々な気がする」

それは俺がわざと時間ずらしてたからだよ。

2人で帰ってるとこなんて見たくねえし。

北『....だね笑』

なんて適当に誤魔化した。

「....ねえ、北ちゃんてあんな女の子にモテてたっけ？」

北『あー、分かんない。なんか気づいたら女子が周りにいて俺もびっくりした』

「でたよ、北ちゃんのボケボケっぷりが」

北『えー？だってさ、正直好きじゃない人にモテても嬉しくなくない？』

「え、男の人ってキャーって言われんの好きなんじゃないの？」

この鈍感Aめ。

遠回しにAだけに好かれたいって言ってんのなんで分かんないの。

そんな簡単に好きな人変わるわけないじゃん。

北『そうなのかなあ。でも俺はキャーって言われるよりも好きな人だけに好かれたいな～』

これで気づかなかったらほんとの鈍感だよ。

美羽ちゃんだったら秒で気づきそう。

.........なのにこの人はそっか～ってボソッと言って納得してる顔してるし。

もう告白なんて忘れましたよって言われてる気がして少し腹が立った。

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