ドSの王子様 special 《川村壱馬》

隠された真相 ページ12

Aside







正直、知ってしまっていいのかと思ってる自分もいた。



知ってしまってなにか関係が変わってしまうなら、知らない方がマシかもしれない。



壱馬はまだ話したくなかったから言わなかったのに、他の人から聞いてしまっていいのか。



壱馬の気持ちを考えずに、知ってしまっていいのか。



だけど、もう私は答えが決まっていた。









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「.....聞きます」



学「いいの？ 壱馬本人から聞かなくて。」



「きっと壱馬は今なにか困ってる。 今しか助けてあげられないと思うんです。 辛い時に寄り添って、支えてあげたいんです。 私はそれしかできないから。」



学「...大事に思ってくれてるんだね、壱馬のこと」



「....守られてばかりじゃ、不平等じゃないですか」



学「さすが、壱馬が好きになっただけあるね」








違うよ、学さん。



壱馬は、まっすぐに気持ちを伝えてくれた。



私なんて、気持ちを伝えずに逃げようとした。



自分の意見をきっぱり言えるようになったのは壱馬のおかげなんだよ。



私を、変えてくれた。









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学「教えるよ。 あのあと、なにがあったか」



「はい...」



学「...壱馬の両親のことは知ってる？」



「交通事故で失くしたって言ってました」



学「....実は」









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” 壱馬の両親は、生きてるんだ ”





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