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大「え、お二人さん浴衣やん。」
舞「当たり前やろ。これ着てると
超絶イケメンにナンパされるんやで。」
大「嘘つけ、Aだけやろ？
ナンパされんのはさ！」
舞美が西畑くんを思い切り叩いて
叩かれて嬉しそうに喜ぶ西畑くん。
この2人を横目に見ているのは
元恋人同士の2人。しかも訳あり。
紫「アホみたい」
紫耀がボソッと呟いた言葉は
果たして独り言なのか。それとも私に向けた言葉なのか。
とにもかくにも、これ。
私、凄い邪魔じゃない？
西畑くんは本当は舞美と花火見たいんじゃないかな....。
舞美と西畑くんに悪いと思って
私はそっとその場から離れようと
一歩後ろに足を出した。
紫「どこ行くん」
「わかんない」
紫「こっち」
紫耀に腕を掴まれ引っ張られる。
こーゆう強引なところ、なんだか昔に戻ったみたいだった。
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「どこ、いくの」
紫「2人だけの場所」
紫耀はふわっと掴めないように笑う。
紫耀と歩いている時、
私は変な夢を見ているような感覚だった。
「思い出作りならもうしたじゃない」
紫「もう一つくらいあっても良くない？」
天然なのかアホなのか利口なのかよくわからない。
それが紫耀だった。
紫「教室であからさまに避けて来るけど
あれ、喧嘩売っとんの？」
「うん。そうかも」
紫「今はいいの？」
「よくはない、よね。」
私は立ち止まる。
紫耀も私に合わせて立ち止まった。
「帰る」
一体なにやってるんだ私は。
どうして紫耀と歩いているんだ。
今来た道を戻ろうと私が振り返る。
紫「待って」
ずるいなあ。
今度は紫耀は私の手を包み込むんだから。
紫「ばれなきゃ良くない？」
今までで一番悪戯っぽく笑う紫耀。
紫耀の指がゆっくりと私の指に絡みついていく。
「....よくない」
紫耀が優しくない。
いつもみたいに正しい道を示してくれない。
紫「じゃあお別れのキスする？」
「じゃあの意味がわからない」
紫「じゃあ俺と花火見よ」
ふんわりと香るバニラの匂い。
ちょっと出てる襟足。
罪深いほどに端正な顔。
何にも変わらないんだなあ。
気づけばもう、後10分で花火の打ち上げだった。
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ぴ(プロフ) - やばいヤツですね。見つけてしまったこのかなんとも言えな感覚は久しぶりで嬉しいです。深くて深くてまるで溺れるナイフの進化版を読んでいるようです。ラストスパート頑張って下さい。楽しみにしています。 (2017年7月20日 1時) (
レス) id: 4eec252e97 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！占ツクで一番好きな作品です！ (2017年6月28日 23時) (レス) id: 0e9f8935cb (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - 更新楽しみに待ってました！2人が思い合っているのに2人の関係性に読んでいて切なく泣きそうになります。紫耀くん、廉くんどちらとも結ばれて欲しいのが本音ですが、最後にどちらを選ぶのか凄く気になります！大好きな作品なので時間がある時に何回も読み返してます^^ (2017年5月17日 1時) (レス) id: 90116ced49 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと(プロフ) - はじめまして。この作品の1つ目はありますか？素敵な作品なので読みたいです！宜しくお願い致します。 (2017年4月23日 10時) (レス) id: 87b7aec49a (このIDを非表示/違反報告)
せなー(プロフ) - 初コメ失礼致します。久しぶりに好きな作風の作品に出会い、更新分まで読ませていただきました。離れなければいけない恋、なんとも切なくて素敵です。これからも更新頑張ってください。 (2017年4月6日 16時) (レス) id: 3c581ac854 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふる
| 作者ホームページ：http://twitter.com/ei_njo
作成日時：2017年4月3日 20時
