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「へー廉ってこういう本読むんだ」
朝、俺が本を読んでいると俺の席に後ろから
ひょこっと現れておはようと声をかけられる。
あれから彼女とは着実に距離が縮まっていた。
廉「んー。普段はミステリーばっか読む。
だからこれは稀なヤツ。」
「そうなんだ！私もミステリー読むよ。
この間はあれ買った！林檎の毒って本。」
廉「あれ最新刊やん！
俺も読みたいって思ってた。
今度貸してくれへん？」
「うん。勿論。明日持ってきてあげるー」
昔から本が好きだった。
彼女と些細な共通点を見つけて
俺はひとり舞い上がる。
そしてこの日、俺は少し大胆な行動に出た。
廉「なあ、親がな。
遊園地のチケット2枚くれたんやけどさ
一緒に行かへん？」
親からもらったとかそれは勿論嘘だけど
彼女と何処かに出掛けたかった。
「えー！いいの？行きたい！」
廉「おん行こ行こ。
そしたら次の日曜は？」
「うん大丈夫！楽しみにしてる〜♩」
良かった。俺は喜んだ。
彼女もまた喜んでるみたいだった。
しかし喜んでいるのも束の間、
神「A、日曜は俺ん家で
映画見るんじゃなかったけ？」
「え、そうだっけ？」
神「忘れたのかよ。」
ジンは笑ってAの頭をコツンと叩く。
ジンの気持ちはよくわからない。
別れたくせに、どうしてAに構うんだと
俺の中で沸々と黒い気持ちが浮かび上がる。
「あーでも、映画はまた今度ね。
日曜は廉と遊園地行く！」
廉「ええよ別に。ジンとの約束が先やったんなら。」
本当は俺を優先してくれることが嬉しいのに
どうも素直になれない。
神「でもAは遊園地に行きたいんだろ？
廉が行かないなら俺と行こっか？」
廉「は？ちょ、それはないやろ。
A、遊園地。日曜は俺とな！」
「うん。廉と行く。ごめんね勇太。」
.
彼女がトイレに行くと言って席を立つと
ジンはケラケラ笑って俺の肩を叩いた。
神「おまえ、Aに必死だな。」
廉「うるせ」
神「彼奴は可愛いけど難しい奴だぞ。」
廉「.....ジンはまだ好きなん？」
神「あ？聞いたんだ？
俺とAが付き合ってたこと」
ああ、聞いたさ。
そんでもって、Aはまだジンに気があるんやで。
神「安心しろよ。俺とAはもう終わった。
なんつーか、好きなのに彼奴とは恋人にはなれなかったんだよなー。」
廉「.......Aはまだジンのこと好きやで。」
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ぴ(プロフ) - やばいヤツですね。見つけてしまったこのかなんとも言えな感覚は久しぶりで嬉しいです。深くて深くてまるで溺れるナイフの進化版を読んでいるようです。ラストスパート頑張って下さい。楽しみにしています。 (2017年7月20日 1時) (
レス) id: 4eec252e97 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！占ツクで一番好きな作品です！ (2017年6月28日 23時) (レス) id: 0e9f8935cb (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - 更新楽しみに待ってました！2人が思い合っているのに2人の関係性に読んでいて切なく泣きそうになります。紫耀くん、廉くんどちらとも結ばれて欲しいのが本音ですが、最後にどちらを選ぶのか凄く気になります！大好きな作品なので時間がある時に何回も読み返してます^^ (2017年5月17日 1時) (レス) id: 90116ced49 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと(プロフ) - はじめまして。この作品の1つ目はありますか？素敵な作品なので読みたいです！宜しくお願い致します。 (2017年4月23日 10時) (レス) id: 87b7aec49a (このIDを非表示/違反報告)
せなー(プロフ) - 初コメ失礼致します。久しぶりに好きな作風の作品に出会い、更新分まで読ませていただきました。離れなければいけない恋、なんとも切なくて素敵です。これからも更新頑張ってください。 (2017年4月6日 16時) (レス) id: 3c581ac854 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふる
| 作者ホームページ：http://twitter.com/ei_njo
作成日時：2017年4月3日 20時
