忘

46　　you side ページ46

･





玲於くん、









ごめんね









嫌な思いさせて









心配させて









心の中でそう言いながら



玲於くんを探し回る






家の前も





隣の図書館も









近くの公園も。









『 玲於くん、、どこ、 』






ﾌﾟﾙﾙﾙﾙｯ






急いで家を出たから




携帯しか持ってなかった





『 誰だろ、 』





" 小森 隼 "






滅多に電話なんてしてこないのに、




どうしたんだろう


　



『 もしもし？ 』
　




久しぶりだね、どうしたの？




って言おうとした瞬間





耳に入ってきたのは



　

隼の急いで、焦って、泣いているような声




複数の男性の声




車の音




そして





？「 佐野さん！佐野玲於さん！




わかりますか？


聞こえたら手を握って下さい 」







佐野玲於さん、？ 玲於くん？








誰？救急車って、、何？








『 隼、？ 』
　



隼「 あっ、ごめん、







今玲於が救急車で運ばれてる





詳しくは後で話すから市民病院まで来て 」









何を言ってるの







玲於くんはあんなに元気だったよ？




怒って、家から飛び出ちゃったから？





怪我？病気？



重症？軽症？







聞きたいことがたくさんありすぎて







頭の中は真っ白なまま病院へ向かった

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