一夜だけ一緒に

罪ですか？ ページ10

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朝、うっすらとカーテンから漏れる光で目が覚めた


隣には規則正しい寝息で眠る壱馬くん


起きている時やシてる時とは違う、可愛らしい寝顔




昨日の夜、壱馬くんの部屋にはずっと

ベッドが軋む音
やらしい水音
そして私たちの声が響いていた



『......帰らなきゃ』


安心して寝ていたけどあくまでも私は臣の彼女

こんなとこでゆっくりしてる場合じゃない




そう思い、壱馬くんを起こさないようにベッドを降りる




はずが



壱馬「...........どこ行くん？」


『壱馬くん、起きてたの？』


寝起きの壱馬くんに捕まってしまった


壱馬「今起きた」

『家に帰るの』

壱馬「...........また会える？」

『...........わかんない』


どうしても会えないとは言いたくないから、曖昧に答える


壱馬「俺らって何なんやろ」

『そんなのわかんないよ』

壱馬「俺らがしとることって罪なんかな？」

『......どうだろうね』



罪




この言葉に反応しちゃう


壱馬「あのさ、」

『ん？何？』

壱馬「呼び捨てでええ？」

『...........今更？笑』



今度は何を言うかと思ったらこんなこと

昨夜はお互い呼び捨てだったのに


壱馬「いや、なんか......一応」

『いいよ笑でも、これも秘密で』

壱馬「わかってる」



あぁ、もう


戻れないな



この関係を始めたからには

その笑顔

その声

その少し細い手首、足首

耳元で揺れるピアス

壱馬のすべてに惹かれたからには

もう戻れない



私がしていることは



罪



ですか？

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