正反対の私と彼と

川村くんは特別 ページ17

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いつもと変わらない図書室なはずなのに




いつもの川村くんなはずなのに




意識し過ぎてうまく動けない、いつもと違う私





相変わらず静かな図書室だけど、気まずくならないように会話を広げてくれる川村くん



壱馬「あ、そういえば、どうやった？カラオケ」


『ん〜、普通かな』


壱馬「普通って笑 何歌ったん？」


『歌ってないよ笑みんなの前で歌うとか無理だし』


壱馬「それってカラオケの意味ないやん笑笑」


『正直言って、あんまり乗り気じゃなかったというか...』


壱馬「何で？」




何でって言われても、人には言いにくいことだし...........


何言ってんだこいつって嫌われたくない



でも、嘘はつきたくないから、



『あのね、私が思うに、キラキラした人とそうじゃない人がいて、キラキラした人って基本自分のことしか考えてないっていうか、自分が中心で世界が回ってるって思ってそうで、なんかあれだなぁって』


壱馬「おもろいこと言うな、佐藤って笑笑」


『面白くないよ、全然』


壱馬「じゃあ俺は？キラキラした人？そうじゃない人？」


『川村くんは...........キラキラしてる』


壱馬「じゃあ佐藤は俺のこと嫌い？」


『嫌いじゃないよ！全然、嫌いだなんて思ってない』



そんなこと言わせたいんじゃないのに


嫌いだなんて、そんなのあり得ないのに

川村くんにそう感じさせたことが、なぜか悲しくて、涙が零れそうなのを必死に堪える




壱馬「よかった笑笑」


『川村くんは、普通のキラキラした人とは違って、周りのことも考えてるから、優しいから、嫌いじゃない』


壱馬「それって、俺は特別ってことやんな？」



"特別"




それってなんか、好きって言ってるようなものだなぁって気づいた


そのとたんに今度は赤くなる私の顔




『まあ、多分』





多分じゃなくて、本当に特別なんだけどね





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