▼ ページ8
.
そして撮影当日。
もう既に何人かは撮り終わっていて、今日は昼間を選んだ玲於と、夜を選んだ俺の二人。
元々時間は問わないという決まりが、みんな一位取りたさにめっちゃ凝ったものを考えた結果、スケジュールの関係もあってそこまで無理となり、昼間のデート、夜のデートのどちらかで遂行する事になった。
もちろん、デートだから待ち合わせの段階からスタート。
『お待たせしました。待った？』
「あ、ううん。俺も今来たとこ。じゃあ、行こっか。寒くない？」
『うん、大丈夫だよ。ありがとう。』
18時に待ち合わせをして、一緒にご飯を食べる。
待ち合わせ場所は、Aが大好きなテーマパークのあるあの駅。
もう都内の予定だったけど、どうしてもとお願いして、たまたま玲於も近くでプランを立てたこともあり、騒ぎになるのを覚悟でここに決めた。
前から行きたいってずっと言ってたのを知ってたから。
「もう分かったよね？どこ行くか。」
『うん、この駅はもう分かっちゃった。』
「やっぱり？でも、中には入らんよ。今日は遊びません。」
『え、そうなの？じゃあどこ行くの？』
「それは、着いてからのお楽しみです。あ、はい。一応デートでしょ？」
中には入らないと言うと、不思議そうに辺りを見渡すA。
本当は遊びたいけど、並ぶ時間でデート終わっちゃうし、今日は系列ホテルでディナーだけ。
デートっぽい雰囲気を出す為に、隣を歩くAに手を差し出すと、ちょっと恥ずかしそうにしながらゆっくりと握ってくれた。
俺はその手を一度解いて、恋人繋ぎに繋ぎ直した。
「でかいな、思ってたより。」
『本当だね。綺麗〜！あ、見て見て、可愛い〜！』
「はは、はしゃぎ過ぎやって。」
『だって初めて来たんだもん！ここのホテル！』
「ずっと来たい言うてたもんね。今日はここでご飯ですよ？」
『え、本当？やった！』
着くなり周りに作られてるキャラクターの像を見て大はしゃぎ。
でも手はしっかりと繋がれたままで、嬉しそうに話しながら俺の手を引っ張る姿にやけが止まらない。
このまま抱き締めてしまいたいくらいだけど、一応カメラも回ってるし、そこは抑えて中に入った。
『なんか、緊張するね。』
「うん、普段二人でこんな所来ないもんね。」
『うん、すっごく嬉しい！』
嬉しそうなAの顔を見ていたら、もう一位を取ることなんかどうでもよく感じた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 225人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
emry(プロフ) - こじゃるさん» こじゃるさん、ありがとうございます！亀更新となってしまうこともありましたが、ラストスパート頑張ります！ (2018年5月13日 22時) (
レス) id: ed62ca3d67 (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新ありがとうございます。無事結ばれて良かったです(^^)またまた更新頑張って下さい。 (2018年5月13日 20時) (レス) id: e03f9b276d (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新ありがとうございます。続きが気になって仕方がない(^^)頑張って下さい(●´ω｀●) (2018年5月10日 19時) (レス) id: 27c9203e2a (このIDを非表示/違反報告)
emry(プロフ) - こじゃるさん» こじゃるさん、いつもありがとうございます！お待たせして申し訳ありませんm(_ _)mまた是非楽しんでご覧ください！ (2018年5月9日 0時) (レス) id: ed62ca3d67 (このIDを非表示/違反報告)
emry(プロフ) - Nさん» コメントありがとうございます。更新お待たせいたしました。 (2018年5月9日 0時) (レス) id: ed62ca3d67 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：emry | 作成日時：2018年4月5日 22時
