思いがけない再会 ページ41
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今日はEXILEとしての歌番組収録。GENEの時とは違う緊張感を抱えながらスタジオまで移動している途中、メンディーくんが彼女を見つけた。
「ねえ、あれってあの子だよね。この前の飯会の時に涼太と一緒にいた子。」
「あ、本当だ。そう言えば確か彼女も歌手だったんだっけ。…挨拶します?」
「そうだね。このまま素通りするのもあれだよね。」
「そうっすよね、いくら涼太いないからってね。」
全然気にも留めてなかったけど、確かに今日の出演者リストには、akariと彼女の名前があった。
一度しか会ったことないし、メンディーくんに言われるまで全然気付かなかった。
「お疲れっす。どうも、お久しぶりっすね。」
「あ、お疲れ様です!そっか、亜嵐さんとメンディーさんはそうですよね。あの、改めまして、akariです。本日は宜しくお願いします。」
「こちらこそよろしくです。じゃあ、また向こうで。」
彼女の印象は悪くない。丁寧だし真面目だし。深々と頭を下げて去っていく彼女の後姿を見ながらふと思い出してしまった。
そう言えば、彼女もAと涼太とのあの一件を目撃したうちの一人だった。
あの日の雰囲気で、彼女は涼太に対してまだ想いが残っていることは明らかだったし、今後の活躍ぶりによってはまた俺らと顔を合わせる日が来るかもしれない。
その時に、何も問題が起きなければいいんだけど。
「今の誰?知り合い?」
「あ、岩さん。ああ、涼太の知り合いです。ちょっと前に偶然店で会って、そこから顔見知りっていうか。」
「あ、そうなんだ。へえ、もしかして片寄の元カノとか?(笑)」
「あー…、まあ、はい。」
「え、まじ?俺冗談のつもりで言ったんだけど。まじか。」
ふーん、とまだ廊下でスタッフさんと話している彼女をみながら岩さんは何かを考えている様子だった。
多分、思ってることは同じだと思う。
彼女がこれから涼太にどんな影響を与える存在になるのか。
彼女に限って悪い影響を与える存在ではないと思った俺の考えの甘さを、後に思い知ることになるとはこの時考えてもいなかった。
「あの、亜嵐さん。」
「ああ、あかりちゃん。どうしたの?」
「すみません、急に呼び止めて。ちょっとだけ、いいですか?」
「あ、うん。何?」
「あの、ここじゃなくて、ちょっと…。」
この前のことで、と彼女が言った時、嫌な予感がした。
これは絶対に、Aと涼太のことだと直感でそう思った。
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emry(プロフ) - 結架さん» たくさんのコメントありがとうございます。投稿する前に気付けず、申し訳ありません。助かりました!訂正させていただきますので、今後とも宜しくお願い致します! (2018年3月16日 0時) (レス) id: ed62ca3d67 (このIDを非表示/違反報告)
結架 - こんばんは(*^^*) 沢山の直しを言ってしまいすみませんでした(>_<) (2018年3月15日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
結架 - またまた続けてのコメントですみません(・_・;) 最初のコメントとその次のコメントとまた次の コメントの名前が間違っていました。 琉架ではなく正しくは結架でした。 すみません(>_<) (2018年3月15日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
琉架 - また続けてのコメントですみません...。 思いがけない再会のここの台詞 そう言えば、彼女も○○←名前と涼太とのあの一見を目撃したうちの一人だった。 これ正しくは一件ではないんでしょうか? (2018年3月15日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
琉架 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 各物語の題名で思いがけない再開これ正しくは 再会ではないんでしょうか? (2018年3月15日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:emry | 作成日時:2017年3月14日 21時