1番落ち着く場所 ページ35
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「なんか取りましょうか?」
『あ、はい!すみません、ありがとうございます。』
さっきからずっとこの繰り返し。
ていうか、なんで窪田さんがここに?そんな話聞いてないし、緊張し過ぎてどうしたらいいのか全然分からない。
話せるチャンスなんだろうけど、そんなの無理。
全然落ち着かないから涼太の隣にいきたい。玲於の隣にいきたい。
「あ、そうそう。窪田さん、A大ファンなんすよ、窪田さんの。」
『ちょっと、玲於っ!』
「なんだよ、いいだろ別に。この前だって俺に散々スモーキーの右腕なんか100年早えって文句言ってたくせに。」
「あ、ありがとうございます。僕もすごい尊敬してます。歌にお芝居に、何でもこなせててすごいなって。」
『そんな事ないです、私なんか全然です!窪田さんの方が全然すごいです!』
「いやいや、僕なんか全然。でも、ありがとうございます!」
とにかく時間が早く過ぎてくれることだけを考えていたら、急に玲於がそんな事を言い出すもんだから、焦ってつい声を張ってしまった。
けどそのおかげで、話せるきっかけとなったのも事実。
『私、窪田さんの演技がすごく好きで。なんか、役に入りきってるけど自然体っていうか。』
「ええー!そんな事言われたことないですよ。なんか、照れますね。そんなに褒められちゃうと。でも、すっげえ嬉しいっす!」
『ふふ、なんか私まで恥ずかしいです。、』
恥ずかしそうに笑ってお礼を言ってくれる姿が、可愛らしくて頬が緩んでしまう。
年上なのに、そんな感じがしない。
それからはお互いに出演している作品の感想を話したり、段々と打ち解けられてきた。
それでもやっぱり落ち着かなくて、玲於や涼太の方に目を向けるけど、二人とも周りと話してて全然見てくれない。
「ちょっとトイレ行ってくる。」
二人のいる方を見てると、涼太がそう言って席を外した。
やっと涼太と話せると思って私も少ししてから席を立った。
『涼太!』
「ん?ああ、Aもトイレ?そこの角曲がったとこだよ。」
『違うの。涼太待ってたの。』
「あ、そうなの?なに、どうしたの?」
狭い通路の壁にもたれながら待っていると、涼太が戻ってきた。
私の姿を見ると不思議そうに首を傾げたけど、すぐに微笑んでこっちに来てくれた。
それを見た時に、やっぱり私はここがいいなと思ってしまう。
こうやって、ずっと涼太の隣にいられたらいいなって。
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emry(プロフ) - 結架さん» たくさんのコメントありがとうございます。投稿する前に気付けず、申し訳ありません。助かりました!訂正させていただきますので、今後とも宜しくお願い致します! (2018年3月16日 0時) (レス) id: ed62ca3d67 (このIDを非表示/違反報告)
結架 - こんばんは(*^^*) 沢山の直しを言ってしまいすみませんでした(>_<) (2018年3月15日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
結架 - またまた続けてのコメントですみません(・_・;) 最初のコメントとその次のコメントとまた次の コメントの名前が間違っていました。 琉架ではなく正しくは結架でした。 すみません(>_<) (2018年3月15日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
琉架 - また続けてのコメントですみません...。 思いがけない再会のここの台詞 そう言えば、彼女も○○←名前と涼太とのあの一見を目撃したうちの一人だった。 これ正しくは一件ではないんでしょうか? (2018年3月15日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
琉架 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 各物語の題名で思いがけない再開これ正しくは 再会ではないんでしょうか? (2018年3月15日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:emry | 作成日時:2017年3月14日 21時