初めて見る表情 ページ12
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「お、龍友くんもう来てたんだ。お疲れっす。」
「おー、お疲れお疲れ。あれ、玲於ひとり?」
「今日ちょっと近くで友達と会ってて。そういや、涼太くん来れないんでしょ?何かあったんすか?」
「ああ、実はさ、」
「お疲れっすー!」
店に着くと、案内された部屋には龍友くんがいた。
今日はボーカル組で取材だって言ってたから、涼太くんの不参加の理由を知ってるかと思って聞こうとした時、隼に続きみんなが揃った。
「じゃ、まあとりあえず始めますか!ではでは、皆さんお疲れ様でーす。」
注文した飲み物も届き、亜嵐くんの乾杯の音頭と共に、涼太くんのいない飯会がスタートした。
「そういえば、涼太ってなんで今日来れなくなったの?」
『っ、』
「あー、なんか前の彼女から会いたいって連絡あったんやって。ほら、歌手目指してるとか言うてたっしょ?」
「え、じゃあもしかして…。」
『…その子デビュー出来るんだって。それで連絡あったみたい。』
飯会も中盤に差し掛かった時、涼太くんの話になった。そして、涼太くんの名前が出た途端、明らかにAの顔つきが変わった。
だからいない時に聞いとこうと思ったのに。
一生懸命笑おうとしてるけど、全然笑えてない。
「まじか!え、じゃあもしかするともしかしちゃう感じ!?」
『え、それは…、』
「隼、お前飲み過ぎ、その辺にしとけよ。」
「飲み過ぎてねぇーよー、いいじゃんかよー。おい、コモリカッターするぞ!!!…ちょ、トイレ。」
「ふは、お前本当勝手だなー、」
隼のもしかしたらの話が盛り上がったらどうしようかと焦ったけど、隼が酔っ払ってくれたおかげでなんとか話を変えることができた。
けど、相変わらずAはいつもより静かで、思い詰めたような顔のまま。
Aのそんな顔は、見たことなかった。
「ねえ、大丈夫?」
『え?なにが?』
「いや、なんか今日静かだなって思って。」
『…そんなことないよ!疲れてるのかな?』
ほら、無理してる。声を掛けてみても心ここに在らずで、上手く作れてもない作り笑顔で答えるA。
そしてこの後、隼が戻ってきた瞬間に、俺は凍りついた。
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emry(プロフ) - 結架さん» たくさんのコメントありがとうございます。投稿する前に気付けず、申し訳ありません。助かりました!訂正させていただきますので、今後とも宜しくお願い致します! (2018年3月16日 0時) (レス) id: ed62ca3d67 (このIDを非表示/違反報告)
結架 - こんばんは(*^^*) 沢山の直しを言ってしまいすみませんでした(>_<) (2018年3月15日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
結架 - またまた続けてのコメントですみません(・_・;) 最初のコメントとその次のコメントとまた次の コメントの名前が間違っていました。 琉架ではなく正しくは結架でした。 すみません(>_<) (2018年3月15日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
琉架 - また続けてのコメントですみません...。 思いがけない再会のここの台詞 そう言えば、彼女も○○←名前と涼太とのあの一見を目撃したうちの一人だった。 これ正しくは一件ではないんでしょうか? (2018年3月15日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
琉架 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 各物語の題名で思いがけない再開これ正しくは 再会ではないんでしょうか? (2018年3月15日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:emry | 作成日時:2017年3月14日 21時