カルマ【GENERATIONS】 (ページ2)

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【4月】

涼太side

涼「初めて見る顔だね？

何年生？」

ここは、その一角。

1人でいる女の子を見つけて気になっちゃった。

.

.

その子が顔を上げて俺を見る。

？「はぁ？カウンターに突っ伏してたから顔見えないでしょーが。」

涼「おぉ.....

いいねぇ～！気が強いの、悪くないよ」

二重がくっきり。鼻も貼り付けたように鼻筋が綺麗で、睫毛びっしり。

彫刻みたいに綺麗な顔......って、

涼「あれ？どっかで会ったことある...？」

？「ない。なんですかその昭和の口説き文句みたいな台詞」

涼「食い気味!笑いいね、君！！！」

なんだろ、この既視感

？「あぁ～。帰ろうかな、ここ汗臭いし、

お酒、美味しくない。」

涼「飲んでないの？」

？「ていうか、酔えなくて」

伝票を見る。
うわ、この子めちゃくちゃ飲んでるんですけど！！？？

涼「1年生でしょ？大物だね•笑」

？「血筋に感謝っす。一瞬酔うんですけど、すーぐ冷めちゃうんですよね～」

涼「なにそれ、超能力？」

？「超能力....？笑そんなもの、存在しませんよ。」

涼「あ、そう、まあいいけど。」

？「あー、帰ろ。チェックプリーズ！」

涼「欧米か」

ガバッと立ち上がってカウンター越しに黒人のバーテンダーに伝票を渡す。

？「じぇじぇーー！うそ1万！？？？
えどうしよ～～！！！」

涼「じゃあさ、俺が」

？「カード使えます？カードオーケー？
え？一括！インイングリッシュ？ワン！ワンタイム！」

涼「俺に、お酒美味しいとこ紹介させてくれない？」

その子がカードを渡そうとする手に、俺の手を重ねる。

睫毛がびっしり生えたぱっちりおめめがゆっくり瞬きをして

俺を、見上げる。

？「私、シンデレラなんで。12時になる前に家に帰んなきゃいけないのでまた今度☆」

涼「あ。」

はじめて、手、振り払われた。

バーテンダーが俺をしれっと見る。

女の子にあしらわれる男なんて、ここでいくらでもいるんだろうな....

俺も、ただの “そのうちの1人”か。

涼「あぁ！笑ったでしょ今ー！！！」