希望の音2

#50 ページ2

すばるside

侯が持ってきてくれた昼飯は
案の定全部食べられへんかってんけど

大分顔色も良くなってほんまにホッとした

おばさん達もまだ旅行から帰ってけえへんし
とりあえず明日改めて検査をする事になった



「たつ、明日は1日、検査するんやって」



俺がそう言うとやっぱり不安そうな顔をした




信「大丈夫やで。明日、俺が担当するからな」

忠「…うん」

侯「俺とすばるも病院来るからな、安心せぇ」

「耳も、聞こえづらくなっとるやろ？補聴器があってへんねん」

信「体調崩しやすくなってたやろ？目眩とか吐き気とか。それな、補聴器があってないのが原因やねん。やから、補聴器を作り直せば少しは改善されんねんで」

忠「…そうなんだ…」


侯「後、おばさん達の事は俺らに任せといてな」

忠「…怒る、、かな」

信「大丈夫、何とかするからな」

忠「光おばさんと、仲悪くなる…？」

「おかんと、か」

忠「…家族、だから、、壊したくない…」

信「そうか、、たつは俺らのおかん達の事も考えてくれたんやな。大丈夫やで、家族の絆はそんな簡単に切れへんよ」

忠「…うん」



まさか、おかんと海里おばさんの仲も心配しとるなんて考えてへんかったからびっくりした


ほんまに優しい子なんやな…

おじさんにそっくりや笑


面会終了時刻まで
たつの側でダラダラと色んな話をして
帰る事になった


色んな事があったから
たつも整理が必要やろって思ってん


まだ完全に不安は無くなってないみたいやったけど

それでも手を伸ばしてくれた事が

ほんまに嬉しい



侯「たつの服買いに行くか」

信「せやな、病院苦手っぽいし病衣ってのもな」

「章大達も連れてってた方がええんやない？俺らおっさんと今時高校生のセンスズレてたら可哀想やで笑」

信「おっさんって…笑 すばるおるから大丈夫やろ笑 でも久々に兄弟皆で出掛けるのもええなぁ」

侯「隆も休みやしな」


双子も暇してた様で、連絡したら準備しとくって張り切っとった笑


たつにも家族で買い物したり
美味いご飯食べに行ったりする幸せを
また感じて欲しい





侯「夕飯代高くつくな…」

信「俺とすばるも少しは出すから安心せぇ笑」

侯「お前、最近の隆の食べっぷりやばいの知っとるか？」

「あいつの成長期はまだ終わって無いんか！？俺の分持っていかれたわ」

侯「俺の分ってなんやねん笑」

「成長の遺伝子じゃ！お前らも俺から奪いやがって」

信「何言うてるん？笑」

「笑い事ちゃうわ」

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