希望の音

#20 ページ21

侯隆side

信「…やねん、まぁ、確証は無いねんけど、」

す「そやなぁ、、可能性は捨てられへんな」

「虐待やないとしても、誰かしらに傷つけられとる事には変わらんし、はよ助けてやらなたつが壊れてまうで」

す「1番は雅紀に見てもろうた方がえぇけどな、高校生とはいえ小児科で受診出来るし、小児科ってそういう患者も少なくないしな、、知識は1番あるやろ」

「もし、そうやったら許せへんな」

す「そんなん俺かて一緒やわ」

信「隆も昨日、助けてやりたい言うてたわ」

す「どうにかしたらな、、」



まさか、たつがそんな思いしてるって思えへんし


俺らも大倉家にはお世話になっとったから



ほんまに全員が優しくて仲が良い家族やったから

葬儀の時も行きたくないくらい辛かってん

皆、たつの事心配したんよ


まだ小学生やのに一気に家族全員を失うって

どんだけ絶望したか、

どんだけ寂しかったか、


それに

葬式にはたつはおらんかってん

ショックがデカイからっていうたつへの配慮なのかもしれんけど。

やって、小学生で家族の遺体と向き合うなんて、、

酷すぎやろ、、

まぁ、入院してたってのもあると思うけどな、、



それから親戚の大人達が話し合って

たつはおかんの姉ちゃんが引き取る事になってん

ほんまはおかん達が引き取るって言うたんやけど、

海里おばさんが"自分達は子供に恵まれてないから引き取らせて欲しい"言うてん


やからおかんもその気持ち汲み取って


海里おばさんに任せたんよ




そのせいでこの5年間

たつが苦しんでたんならほんまに俺、許さへん

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