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忠義side
あれから5年
ほぼ毎日暴力を振られるし、ご飯は貰えない時もある
家の中では喋ったらすぐ殴られるし
俺は感音性難聴という病気を患っている
生まれつき、耳が聞こえづらい病気
補聴器がないとすぐ隣にいる人の声も聞こえない
騒がしい場所では補聴器を付けていても音を聴き取りにくいし、たまに酷い目眩も引き起こす
今の医療ではまだ治療法が見つかってない
多分決して安くはない俺の治療費を稼ぐ為に姉兄は高校を出て直ぐに働いていた
両親は気にするなって言ってたけど2人ともやりたい仕事が見つかったから、早く働きたかったからって言ってた
家族が俺の治療費の為にお金を貯めてくれてたけど、そんなの俺に使われるはずない
どんどん古くなっていく俺の身の回りの物に比べて新しい物が増えていくおばさん達の私物
俺を引き取っている事は親戚全員が知っているから高校までは行かせてくれるらしい
学費も両親の貯金でまかなえるらしいし
親戚の目はやっぱり気になるのかな
明日は高校の入学式
別に楽しみでも何でもない
でも学校にいる時間が唯一自由に出来る
声を出せるし、周りに怪しまれないように昼食代だけは出してくれる事になっている(これも多分両親の貯金からだけど)のおかげで平日は昼食だけは必ず毎日食べられるし
中学生の時も給食だけは毎日ちゃんと食べたし。
まあ、貰えるって言っても500円だけど
早くあの家を出たくて毎日貯金しようと思ってる
100円のおにぎりを買えば残りの400円は貯められる
バイトはやったらダメって言われたから出来ない
多分、お金を貯めて家を出られるのが困るんだろう
ストレス発散出来なくなるだろうし
もう普通に生きる事は5年前、引き取られる時に諦めた
家族が生きてたらもっと希望を持てる人生を送れてたかな
持病の所為で友達も作れなかった
中学に入学した当初は新しい学校生活にワクワクしてた
でも話の輪に入っても皆声の大きさも違うし、
早口で話の内容が全然分からない
おばさんの家の関係で引っ越したから知っている小学校の友達も誰1人いなかった
補聴器を隠された時もあったし、
わざと小声で話されて聞き取れない事もあった
でも、家で直接暴力を振るわれるより全然マシだった
だから卒業まで一度も休まずに登校した
3年間、ずっと目立たない様に過ごしてきた
明日からも多分ひっそりとつまんない高校生活を送る事になる
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りぃちゃむ - この小説のファンです！更新楽しみにしてます！ (2020年4月6日 1時) (
レス) id: a0ff6742a7 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - 毎回更新楽しみにしてます！体調にはお気をつけて下さい！ (2020年3月23日 21時) (レス) id: e214be8c74 (このIDを非表示/違反報告)
まな - この小説が大好きです。更新楽しみに待っています！ (2020年2月16日 13時) (レス) id: ee0c7cbf43 (このIDを非表示/違反報告)
Gemini(プロフ) - 葉菜さん» コメントありがとうございます！！ (2020年1月27日 16時) (レス) id: 87a587b4f8 (このIDを非表示/違反報告)
葉菜(プロフ) - いつも更新楽しみに待ってます！！ (2020年1月27日 8時) (レス) id: d212940233 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Gemini | 作成日時：2020年1月16日 18時
