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プロローグ ページ1





私は任務中以外基本喋らない。
勿論、自分の屋敷や御館様の前では話すけど…



理由があるのか?そう問われればあるのだけど
単にもう嫌われた状態で話しても更に嫌われるだけ
その先…その未来を見るのが怖くて話せない。


だから、柱になる前もなったあとも私は変わらず
喋らない。





ガラッ…



キキョウ
「桔梗花魁!」


『もう…家でその名はよしなさい。

あなたも開放されたのだから…』


「だって!抜けないから!
桔梗花魁って呼んでしまいます…」


『Aとお呼びなさいな…
ミコト
尊の言いたい事も分かるからせめて外ではね?』




尊は私が隠れて働いている遊郭…

“荻本屋”ではなく京極屋で酷い扱いを受けていた子だ。
桔梗花魁というのは源氏名である





「〜っ!ありがとうございます!
Aさん!桔梗花魁!」


『ふふっ…はいはい…
そろそろご飯にしましょうかね?』


「はい!
そう言えばその…Aさんは
まだ遊郭に?」


『そうねぇ…ごめんなさいねぇ…
尊と共に辞めれたら良かったのだけど…』


「桔梗花魁やめれたら沢山遊んでくださいね!」


『えぇ…!もちろんよ!』

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作者名:月紅 | 作成日時:2022年3月3日 20時

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