十枚 ページ12
「「「ばいばーい！」」」
暫くして妖達が去っていくと、俺はどっと疲れが押し寄せてきてその場に座る。
あんなに沢山騒いだ事なんて無かったから、流石に疲れたな…。
『疲れてしまいましたか？』
夏「あぁ……いや、大丈夫だ…」
ニ「そんな息を切らしながら言われても嘘にしか見えんぞ。」
夏「うっ…」
俺が微妙そうな顔をしていると、Aは袖で口元を隠してクスクスと笑った。
『ふふ、あの子達は元気ですから。
……紅陽、紅月。
夏目様と斑に冷たいお水を汲んできてあげて。』
陽「かしこまりました。」
月「主様はどちらに？」
『いつものアレを持ってくるわ。
お二人とも、此処で少し待っていて下さいね。
すぐに戻りますから。』
Aはそう微笑むと、森の奥へと姿を消し、紅陽と紅月も水を汲みに行った。
残された俺は、ふと考える。
いつもいつも一人だったレイコさんは、Aの目にはどんな風に写ったんだろうか。
夏「……」
陽「お待たせしました。」
夏「うわあぁっ！？」
真後ろに立っていた紅陽に驚いて、俺の心臓がバクバクと音をたてる。
紅陽は僅かに目を見開き、紅陽の後ろからひょっこりと顔を覗かせている紅月は不思議そうに俺を見ていた。
陽「申し訳ありません。
驚かせるつもりはなかったのですが…」
夏「あ、いや、良いんだ。
今のは俺が勝手に驚いただけだから。」
ニ「そうだそうだ。
夏目は臆病だから、こんなのでいちいち謝ってたらキリが無いぞ。」
夏「うるさいぞ先生！」
月「夏目様、お水をどうぞ。」
夏「ん？あぁ、ありがとう。」
ひんやりとした水を口に含むと、カラカラになった喉が一瞬で楽になった。
一息ついていると、Aが手に沢山の果物らしきものを持って戻ってきた。
『お待たせしてすみません。』
ニ「おぉーっ！美味そうだな！
私も食うぞ！」
Aが果実を一つ渡すと、ニャンコ先生はすぐに飛び付いて食べ始めた。
『夏目様も、どうぞ。』
夏「ありがとう。……ん、美味い！」
『良かったです。
紅陽と紅月の分もありますよ。』
陽「！、ありがとうございます。」
月「ありがとうございます、主様。」
ニ「A、もう一個くれ！」
夏「えっ、もう食い終わったのか！？」
『はい、どうぞ。
まだまだありますから、遠慮せずに沢山食べて下さいね。』
優しく微笑むAを見ていると、妖達に好かれる理由が何となく理解出来る気がした。
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紅キ霧雨 - みたらし団子バカさん» お待たせしてすみません！ (2018年10月16日 9時) (
レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
紅キ霧雨 - 壊音=銀魂LOVE♪の神紫ダヨさん» ありがとうございます！！夏目良いですよね！亀更新ですが、頑張らせていただきますね！ (2018年10月16日 9時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
みたらし団子バカ - 更新されてる！ (2018年10月14日 17時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)
壊音=銀魂LOVE♪の神紫ダヨ - ☆押しときました！夏目友人帳大好きなので！更新頑張ってください応援してます！ (2018年10月13日 8時) (レス) id: db7414564c (このIDを非表示/違反報告)
紅キ霧雨 - 朝霧 狂香さん» 初めまして！嬉しいコメントありがとうございます！更新遅くて本当に申し訳ないです(´・ω・) (2018年9月25日 14時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
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