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千花ちゃんが、お母さんが引き留めようとするのを振り払って、よいしょよいしょ、と小さな土手を上がってくる。
きらきらした顔のまま、「おねーちゃん、だれとけっこんするの？」と聞かれた。
「ぶっこむねー！」
北斗がけらけら笑っている。
優吾とは反対側にしゃがんでいた樹が、「俺かな。」と、どやぁ…と効果音がつきそうな笑顔で答える。
「…え、じゅりはだめぇ…。」
途端に泣きそうになりながら、樹に両手を伸ばす千花ちゃん。
「んは、ダメか！？」
そう言いながら千花ちゃんを抱っこして立ち上がる樹。
それに合わせて、私と優吾も立ち上がる。
「じゅりはちかとけっこんするの！」
樹の首にしがみついて、ぎゅーっとしている。
もう千花ちゃんの両親もおじいちゃんおばあちゃんも、今にも土下座しそう。
ジェシーがやめてやめて！と抑えている。
「千花、もう降りなさい、これ以上失礼なことしないの、それにお召し物が…！」
樹、お母さんもう泣きそうだよ…
「へーきへーき。今、朔太も抱っこしてきたとこ。」
樹は、千花ちゃんを抱っこしたまま、顔を覗き込む。
「千花。」
「………。」
「千花？」
「なーに。」
「じゅりな、お嬢のこと大好きなの。」
「………。」
「じゅりだけじゃないくて、優吾も、大我も、北斗も慎太郎もジェスも。みんな、お嬢と結婚したいの。」
「………そーなの…？」
「うん。だから、もしも、じゅりが選ばれたら、千花にもお祝いしてほしいな。」
「ちかも、じゅりのことだいすきだよ…？」
「ありがとな。」
幼いながらに、かわいい初恋が叶いそうもないと察した千花ちゃんは、顔をくしゃくしゃにして
ぐすぐすと泣き始めた。
「ありがとな、千花。」
服が汚れることにも構わず、千花ちゃんを抱きしめる樹。
この世の終わりのような顔をしている家族の皆さんを見て、樹が千花ちゃんを下に降ろす。
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月華(プロフ) - 凪さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけて何よりです！引越し先にも是非遊びにいらして下さい(* 'ᵕ' )☆ (2022年10月16日 20時) (
レス) id: 86be01ea37 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - この作品大好きで、いつも更新楽しみにしてます！！ (2022年10月16日 9時) (レス) id: 789ab475c3 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - おむらいすだいふくさん» こちらではなかなかイチャイチャ要素を持ち込みにくいので、別作品を書き始めてしまいました(笑)こちらでも書けるときには頑張って書きますね。 (2022年10月12日 0時) (レス) id: 1c32e2fa67 (このIDを非表示/違反報告)
おむらいすだいふく(プロフ) - 月華さん» 更新ありがとうございます！個人的に樹くんとのイチャイチャがもっと見てみたいです！笑 (2022年10月11日 7時) (レス) id: 5efa7bbe3f (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - おむらいすだいふくさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけて良かったです。お話はまだまだ続きそうです。ぜひ楽しんでいってください。ありがとうございます！ (2022年10月9日 19時) (レス) id: 1c32e2fa67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月華
| 作成日時：2022年9月23日 22時
